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Craft Sake

山名酒造株式会社

兵庫県

伝統を今にひらく、丹波の酒蔵

自由な発想とこだわりの酒造りで伝統から新たな価値を切りひらく

山名酒造株式会社は1716年の創業以来、丹波の地で酒造りを続けてきました。長い歴史の中で受け継がれてきたのは、酒を単なる製品ではなく、神仏や自然の恵みの中から生まれるものとして丁寧に向き合う姿勢です。各現場に神棚を設け、その日できた酒を最初にお供えする習慣は、今も蔵の日常に息づいています。近年は12代目蔵元・山名洋一朗氏が中心となり、量から質への転換がなされました。食品メーカーの営業職出身の山名氏は、昔ながらの酒質設計に捕らわれない自由な発想と伝統を織り交ぜ、「こだわりのあるクラフトな酒造り」を実践。現在はその歩みをさらに発展させ、伝統と現代性の両立を目指す蔵として歩みを進めています。

"ルネサンス"という醸造思想

山名酒造が醸造コンセプトとして掲げる「ルネサンス」という言葉には、昔ながらの酒造りを現代の技術や知見をもって新しい価値を切りひらくという意思が込められています。木桶や生もとなどの伝統技術に学びつつ、ただ過去を再現するのではなく、現代の飲み手が素直においしいと思える酒へと細かい工夫をいくつも重ねながら再構成していく。その姿勢は、守るための伝統ではなく、未来へ進むための伝統という考え方に根ざしています。山名酒造の新たな酒造りは、この思想によって一貫しています

地域と農からつながる酒造り

山名酒造は酒造りを地域や農と切り離して考えていません。山田錦はもちろん、一時は栽培がほとんどされていなかった愛山や野条穂、山田錦を基に新たに開発されたHyogo Sake 85など兵庫県で生まれた多様な品種で酒造りをしています。さらに、有機認証米や自然栽培米の活用にも取り組み、近隣の自然栽培集落と結びついた酒造りも進めています。田植えや稲刈り、稲木がけ、仕込み体験まで含め、米が酒になるまでの流れを地域とともに育む姿勢は、この蔵ならではのものです。

マスカットのやわらかな甘酸っぱさを感じる日本酒"みゅすかっと"

Craft Sakeとしてリリースした"みゅすかっと"は日本酒にはなかなか無かったマスカットのやわらかな甘酸っぱさが広がる低アルコール日本酒です。マスカット風味の正体は、ワインで「カシスの芽」の香りとして表現されることで有名な「4MMP」という成分。日本酒を造る際、発酵を適切にコントロールすることで清酒酵母が4MMPを多く生み出すようになり、ワインに含まれているときの表現とは異なる「マスカットの風味」を呈するようになります。大胆な発想と試行錯誤の末に山名酒造がたどり着いた唯一無二の味わいです。「みゅすかっと」という名前はフランス語でマスカットを意味する"ミュスカ(Muscat)"とマスカットをおり交ぜて名付けました。

手間をかける酒造りと最新設備で行う品質管理

大胆な酒質設計や伝統的な技法で手間暇かけて造られた日本酒ですが、山名氏がもう1つ重要なポイントして挙げるのが、搾りと瓶詰め。できたお酒にできるだけストレスを与えずに瓶詰めするかで飲んだときの風味に大きく影響すると言います。山名酒造では低温で搾り、最短で瓶詰めできるよう最新の設備を導入。機械によるスピーディーな作業で出来立ての味をそのまま閉じ込めたフレッシュでキレの良い、クリアなお酒を楽しむことができます。

受賞歴

令和6酒造年度全国新酒鑑評会 入賞(純米大吟醸)
令和7酒造年度全国新酒鑑評会 金賞(純米大吟醸)