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アルゼンチン
アルゼンチン メンドーサ

アルトス・ラス・オルミガス

Altos Las Hormigas

マルベックで卓越したテロワール・ワインを生み出したパイオニア

「蟻のいる高所」

アルトス・ラス・オルミガスとは「蟻のいる高所」を意味します。最初、この地にぶどうを植えた際に問題になったのは貴重なぶどうの樹を食べてしまうアリたちでした。

アルゼンチンには「蟻のための仕事」という言葉があります。謙虚で忍耐強く、長期に渡ってチームワークが求められることを指します。昔メンドーサに移り住んだイタリア移民がそうであったように、新しくイタリアから来た私たちも、殺虫剤を撒くのではなく、粘り強く自然な方法で前に進んで行きたいと思い、この名前が付けられました。

収穫の風景 収穫の風景

テロワール・プロジェクト

メンドーサのマルベックは一般的にフルボディで力強く、アルコールが高いというイメージが強いです。しかし、世界でも有数の高い標高にあるブドウ産地「メンドーサ」は本当にそのようなワインだけが生まれる産地なのでしょうか?

 

アルトス・アル・オルミガスの哲学は明確です。それはメンドーサのテロワールを表現するマルベックを造ること。

アンデスの麓に広がるメンドーサでも最も標高の高い産地であるウコ・ヴァレー。その中でも「グラン・クリュ」として知られる二つの場所が「グアルタジャリー」と「パラへ・アルタミラ」です。標高1,200mを超える、この二つの場所はブドウ栽培の常識であればブドウが育つか育たないかの場所に位置しています。厳しい環境にあるブドウの樹は標高の寒暖により、ブドウは素晴らしい熟度に到達します。更に、石灰岩の含有量が多くタイトでミネラリーな味わいを産む場所になります。

 

様々な魅力を要するテロワールの味わいを最大限に表現するため、どこよりも収穫は早く、自然酵母で発酵させ、新樽やバリックも使用しません。結果としてフレッシュでタイト、ミネラリーで酸の高い、本来のウコ・ヴァレーらしい味わいがあるのが特徴です。その姿は従来のアルゼンチン・マルベックとは全く異なり、冷涼地のシラーやピノ・ノワールを彷彿とさせる、本質を捉えたオリジナルな味わいです。

 

また、ポートフォリオはブルゴーニュに倣い、頂点とする「グアルタジャリー」と「パラへ・アルタミラ」を中心に、村名格の「テロワール ヴァレ・ド・ウコ」、そして広域呼称の「メンドーサ クラシコ」と、少しずつ範囲を広げるように構成しています。このことで、よりそれぞれの特徴や品質が明確になっています。

パラヘ・アルタミラの土壌調査の様子 パラヘ・アルタミラの土壌調査の様子

アルゼンチンマルベックのパイオニア

アルゼンチンで『ワイン・アドヴォケイト』や『ワイン・スペクテイター』誌から高い評価を受け、世界の注目を集める「アルトス・ラス・オルミガス」。1995年、トスカーナの著名な醸造家アルベルト・アントニーニ氏(テスタマッタ)と若き実業家アントニオ・モレスカルキ氏がアルゼンチンを訪問。その地に根付くイタリア移民の歴史と、「メンドーサのマルベック」が持つポテンシャルに感銘を受けて設立したワイナリーです。彼らに賛同したアッティリオ・パーリ氏(サルヴィオーニ)といったイタリアワイン界のスター達もプロジェクトに参加し、アルゼンチン〝プレミアム マルベック″の礎を築いてきました。当時アルゼンチンでもマルベックはまだ注目され始めたばかりの品種で、マルベックだけのワイナリーとしてスタートした当初は周囲から非常に驚かれました。

 

その後、2008年に土壌のスペシャリストを迎え、新たな『テロワール・プロジェクト』に着手しました。そして、さらにメンドーサのテロワールを表現したワインを世に送り出し、世界中で高い評価と注目を集めています。

マルベックの畑 マルベックの畑

世界的な醸造家とタッグを組む注目の若手ワインメーカー

メンドーサ出身の若手ワインメーカー。フェデリコ氏は両親がワイン産業に携わる中で自然とワイン造りに関心を持ち、17歳でクーヨ国立大学で農業工学を専攻しました。

在学中はINTA(メンドーサの農業研究センター)でマルベックにおける気候変動の影響について3年間研究したことで、マルベックに対して深い見識があります。

キャリアのスタートはアルゼンチンの名門カテナ・サパータでブドウ栽培とワイン醸造に携わります。

以降、ナパ・ヴァレーのカーディナルやアルゼンチンのボデガス・カロなどを渡り歩き、2020年にフェデリコ氏は自身のマルベックの情熱を体現するために、アルトス・ラス・オルミガスの醸造責任者へ就任します。

世界的に著名な醸造家アルベルト・アントニーニ氏と密にコミュニケーションを取りながら、世界的なマルベックのブランドを造るべく日々ワインと向き合っております。

醸造家:フェデリコ・ガンベッタ 醸造家:フェデリコ・ガンベッタ

テロワール・マルベックを産み出すために集まったイタリア系チーム

左奥:アルベルト・アントニーニ氏、中央奥:アントニオ・モレスカルキ氏、右奥:カルロス・バスケ氏、左前:ペドロ・パッラ氏、右前:アッテリオ・パーリー氏 左奥:アルベルト・アントニーニ氏、中央奥:アントニオ・モレスカルキ氏、右奥:カルロス・バスケ氏、左前:ペドロ・パッラ氏、右前:アッテリオ・パーリー氏

地質学者ペドロ・パッラの存在とパラへ・アルタミラ

チリ出身の地質学者“最強のテロワリスト”として、その名を世界中に知らしめたペドロ・パッラ氏。世界各国の土壌を約2万5千箇所掘り、その土壌から産れるワインを研究してきました。これまで、パッラ氏が手掛けたワインは数知れず、テロワールの概念をチリに持ち込みエラスリスやモンテス、アルマビバをはじめ多くの世界的なファイン・ワインを世に送り、チリワイン全体の品質の向上に多大なる貢献をしてきました。

 

新しく拓いた自社畑の「パラへ・アルタミラ」では、同氏の関与により、世界でも類のないブドウ畑となりました。

パラヘ・アルタミラは他の畑にはない非常に特殊な区画の分け方をしています。(写真参照)これは入念な土壌の調査の結果、特に保水力に注目し、その違いによって区画と灌漑設備を独立させています。このことにより畑の全ての場所について適正な灌漑を行うことが可能になり、ブドウの生育をより適切に進めることができるようになるのです。

また、この畑は全体の半分程度のみブドウを植えており、残りは林など元々の環境を残すことで生物的多様性も保持されています。

アルトス・ラス・オルミガス社の有する「パラへ・アルタミラ」の畑 アルトス・ラス・オルミガス社の有する「パラへ・アルタミラ」の畑

美しい醸造所と畑 美しい醸造所と畑

丹精込めて育てられるブドウ

それぞれの区画の土壌環境、気象環境を調査・研究しアルゼンチンからクリュ・マルベックを産み出します。彼らが手がけるマルベックのスタイルは、これまでの一般的なジューシーで甘みのあるスタイルからより洗練されたワイン愛好家好みの味わいとなりました。

世界に誇るマルベックが誕生したのです!

 

オルミガスの功績は他の生産者をも突き動かし、今では多くの生産者がテロワールを意識した現代的なワイン造りに取り組み世界的にも高い評価を受けるようになりました。

 

現代アルゼンチン マルベックの産みの親。それこそがオルミガスの存在なのです。

収穫は全て手作業で 収穫は全て手作業で

エレガンスを重視

旧世界のエレガンスにアルゼンチンの太陽の恵みが育む最高のブドウで産み出されるワイン。

 

伝統的な旧世界の品格に、アルゼンチンの日照量・高い標高を最大限に生かした果実味と引き締まった酸のバランスが上手く融合されたワインを生産(決して流行に流されない)。

この結果、ニューワールドであって旧世界の骨格を兼ね備える味わいが産まれました。

アルゼンチンで花開いたブドウ「ボナルダ(ドゥース・ノワール)」

約100年前にアルゼンチンに持ち込まれ独自の発展を遂げたボナルダ。

19世紀末から20世紀にかけてイタリア移民によりアルゼンチンに持ち込まれたとの説がありますが、アルゼンチンのボナルダは近年のDNA解析により、イタリアのボナルダ・ピエモンテーゼやその他イタリアでボナルダと呼ばれているどのブドウでもなく、フランス・サヴォワ原産のドゥース・ノワールであると判明しています。アルゼンチンでは伝統的に日常消費用ワイン用ブドウとして大量生産されていたため、あまり品質の高いものはありませんでした。しかし、オルミガスでは「ワインはブドウ畑から」をポリシーに収量を徹底的に落とし、これまでのイメージを覆すアルゼンチン産の新しいスタイルのボナルダを産み出しました。メンドーサでは恵まれた気候により熟度の高い(標高により酸もしっかり残った)ボナルダが育ち、見事なワインを産み出すことが出来ます。オルミガスのボナルダは、特にタンニンも細かく幅広い食と楽しむことが出来る万能な赤ワインです。

栽培されているボナルダ 栽培されているボナルダ