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アメリカ
アメリカ カリフォルニア

パイン・リッジ・ヴィンヤーズ

Pine Ridge Vineyards

1979年設立の銘醸蔵。ナパの老舗「パイン・リッジ」!

自社ブドウでワインを造る数少ないナパの優良生産者

パイン・リッジは、1978年ナパ・ヴァレーの銘醸地、スタッグス・リープ・ディストリクトの西側斜面に広がる松林沿いにゲイリー・アンドラス氏によって設立されたナパ・ヴァレーを代表する老舗ワイナリーです。アンドラス氏はボルドーの傑出した品質に強く魅せられ、ナパ・ヴァレーが同じようなポテンシャルを持つ産地であることを確信しワイナリーを設立しました。ワイナリーでは設立当初から今日まで、40年以上にもわたり自社農園でブドウを栽培。(白ブレンドのみセントラル・ヴァレーにある契約農家のブドウを使用)現在ではナパの銘醸地【スタッグス・リープ・ディストリクト、ラザフォード、ハウエル・マウンテン、オークヴィル、カーネロス等】内に広がる、様々な標高や斜面に点在する自社畑でブドウを栽培しています。パイン・リッジのワインは、継続性とバランスを兼ね備えた、そして工芸品のような美しさを有します。そしてその品質は年を追うごとに進化を続け、より洗練された姿でアペラシオンの特徴を表現してきました。現代的なナパワインとも異なり、パイン・リッジのワインはテロワールを反映したクラシックな味わいで、旧世界をも彷彿させる洗練された素晴らしいバランス感とエレガンスを有し、多くのワインファンを魅了してやみません。

スタッグス・リープ・ディストリクトにあるワイナリー スタッグス・リープ・ディストリクトにあるワイナリー

斬新さと持続性、そして伝統

パイン・リッジでは、旧世界に代表される伝統的を重んじながらも現代の技術をもって健全な醸造を行います。丁寧な作業は蔵の最大の目標である、高品質なブドウから落ち着きがあり、バランス感とエレガンス、更には持続性と斬新さを兼ね備えたワインを産みだすことを可能にしてくれます。『パイン・リッジのアプローチはまるで、大切な食材を最大限に生かそう、輝かそうとする料理人のようだ』と表現する料理人がいるほどです。

継続することの大切さ

卓越したワインを生み出すこと。それは、長い年月をかけて土地、気候、ブドウ樹の特性を理解して初めて成し得ることが出来ます。パイン・リッジでは、各地のテロワールの特徴を見出し、それをワインに表現することは一種の芸術と考えています。この芸術を真に表現することこそが、ワイナリーの願いであり、ワイン造りにおける哲学の柱となっています。約90haに及ぶ自社畑を全て手作業で管理する事は容易なことではなく、時には行き過ぎているのでは?という人もいるでしょう。しかし、パイン・リッジのワインを飲んでいただければ、造り手の意図を理解いただけると信じています。

松林(パイン)が広がる尾根線から名前が付けられた

設立時、最初に開墾した畑はスタッグス・リープ・ディストリクトの丘の上、松林が広がる尾根の区画でした。この畑がワイナリー名であるパイン(松)・リッジ(尾根線)の名前の由来となっています。

世界各地の経験を積んだ醸造家

ウィダマン氏はナパ・ヴァレーで20年間以上にわたり多くの高評価ワインを生み出してきた匠です。高い技術、経験値に加え、非常に優れた味覚の持ち主として知られており、醸造したワインの90%以上が90+点以上の評価を獲得する、注目に値する醸造家としても知られています。その中にはルイス・セラーズで手がけた、2016年ワイン・スペクテーター誌年間最優秀ワイン賞を受賞したワインも含まれています。 ウィダマン氏はワインの道を志し初めて参加した収穫の時、ブドウ畑で月明かりの下で試飲した1997年のパルマイヤー・メルローに人生を変えるほどの感動を覚え、ワイン造りに深い興味を抱くようになりました。この出会いについて、ウィダマン氏は次のようなコメントをしています。「私のワイン造りへの道は、心に残る1本のワインに出会ったことで始まりました。それは今でもとても印象に残っていて、私がワインを造る時のインスピレーションになっています。」その後、ナパの名門スタッグス・リープ・ワイナリーで1999年ヴィンテージの醸造に携わり、一からワイン造りを学ぶべく一念発起。カリフォルニア大学デービス校に編入し、2002年にはブドウ栽培・醸造学の理学士号と、応用生物システム技術の副専攻の学位を取り大学を卒業しました。2019年にはソノマ州立大学でMBAを取得。またワイン造りの経験を積むためにドウロ、ブルゴーニュ、チリ、ギリシャ、ドイツで修行。高い技術と知識、経験を養ってきました。現在、パイン・リッジの主任重蔵家として伝統を継承し、パイン・リッジの象徴と言える急峻な山々に囲まれた大地で育つ、良質なブドウを武器にナパ・ヴァレー最高のカベルネ・ソーヴィニヨンを目指しワイン造りに取り組んでいます。

主任醸造家:ジョシュ・メンドーサ・ウィダマン氏 主任醸造家:ジョシュ・メンドーサ・ウィダマン氏

女性ワインメーカー賞グランプリを受賞した醸造家

コリーン・フィッツジェラルド氏は、パイン・リッジで愛される白ワイン「シュナン・ブラン-ヴィオニエ」の醸造責任者として、卓越したワイン醸造に従事しています。その才能が輝く瞬間となったのは、2024年のSAKURA Japan Women's Awards2024での活躍でした。彼女は女性ワインメーカー賞グランプリを受賞し、同年の最優秀ワインに贈られるダイヤモンド・トロフィーも手に入れました(2022年ヴィンテージ)。

カリフォルニア・ポリテクニック州立大学での生化学の学位取得後、カリフォルニア州パソ・ロブレスやニュージーランドでの修行を積み、その後パイン・リッジの醸造チームに加わりました。シュナン・ブラン+ヴィオニエの醸造責任者としての豊かな経験を活かし、彼女はアメリカで最大の生産量を誇るシュナン・ブランをベースにしたワインを生み出しています。彼女の手腕によって築かれたワインは、SAKURA Japan Women's Awardsの栄誉とともに、世界中で称賛を浴びています。

醸造家 コリーン・フィッツジェラルド氏 醸造家 コリーン・フィッツジェラルド氏

毎日畑歩きブドウと語り合う栽培家

1989年よりナパ・ヴァレーでのブドウ栽培に携わり、この地のブドウ栽培を知り尽くした重鎮です。長い月日をかけ培った経験と技術は、パイン・リッジのブドウ栽培を常に進化させ、質の高いブドウを生み出し続けています。また害虫やブドウ樹の病気に関するスペシャリストでもあり、多岐に亘りパイン・リッジのブドウ栽培を支えてきました。アヴィーニ氏の姿はいつも畑にあります。全ての畑の垣根から垣根のブドウ樹の状態を把握し、管理することの重要性を唱え、週に一度のペースで各区画を回りブドウ畑を管理し育てています。

ヴィンヤード・マネージャー グスタヴォ・アヴィーニャ氏 ヴィンヤード・マネージャー グスタヴォ・アヴィーニャ氏

12の自社畑が持つ多彩なミクロクリマ

ナパ・ヴァレーに点在する12の畑はそれぞれ、標高、傾斜度、向きなどが異なることで、異なる気候・地形環境を持ちます。それぞれの畑はナパ・ヴァレー南方に位置するサン・パブロ湾から立ち上がってくる冷たい霧の影響と、夕刻に東の渓谷から吹きつける冷たい風の影響を受けます。この結果、日中は温暖ですが、夜間には温度がぐっと下がることで寒暖差が生まれ、引き締まった天然の酸を蓄えます。霧の到達時刻は畑の区画によって異なり、南部のカーネロス地区は殆ど一日中霧の影響を受けることから、シャルドネやメルロー、ピノ・ノワールの栽培に適しています。同様にボルドー品種も異なる畑でブドウを栽培を行うことで、ワインに複雑味を与え、テロワールが表現された、高い品質の味わいがうみ出されます。また、気候と同じく土壌環境も重要です。ナパ川の堆積物によってうまれた土壌や、山の浸食によって堆積した砂利や砂、粘土の他、火山性土壌など、それぞれの区画によって環境が大きく異なります。また、同じ畑内でも傾斜度強い区画では土壌が浅くなり、土壌の深さも多種多様です。このように気候と合わせて、土壌環境がダイナミックで多彩なブドウを育んでいきます。

パイン・リッジでは、これら点在する畑の特徴を捉え、個別に醸造される原酒をブレンドする事で複雑味を追求したり、単一地区だけでワインをうみ出すことにより、テロワールを表現した素晴らしいワインをうみだしています。同じ畑で、同じ品種(カベルネ・ソーヴィニヨン)を同じ信念のもと、長い間ワインを造り続けてきた結果、ワインは進化を続け、毎年各ブロックの特徴が最大限に生かされたエキサイティングなワインが誕生してきました。「長い年月をかけて、畑に真剣に向き合ってきたからこそ、各畑やヴィンテージの違いが、最終的にうまれるワインにどんな影響を与えるかを深く理解することができる」と醸造家は言います。畑を理解しワインの品質向上につなげるには時間と忍耐と注意力が必要ですが、パイン・リッジではそれこそがワイナリーの哲学となっています。

 

 

 

スタッグス・リープ・ディストリクト

Elegant power…エレガントな力強さ

1989年に認定されたAVAの一つで、パイン・リッジはこの地区に4つの畑を所有。荒く風化したロームと粘土質土壌から成ります。昼間の太陽熱を吸収した岩肌が畑を温め、夜には太平洋から入る風により冷やされます。スタッグス・リープ・ディストリクトを代表する品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンです。ここで栽培されるボルドー品種は、ブラックチェリー、スグリ、チョコレート等の凝縮した香りを持ち、秀でたパワーと優雅さのバランスを共通して持っています。

(4つの畑)

1.パイン・リッジ ヴィンヤード

ワイナリー名を冠したこの10haの畑は、丘の急斜面に位置します。この為、畑での作業は必然的に全て手で行う必要があります。品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、マルベック、プティ・ヴェルドー、カベルネ・フラン、その他レ・プティ・クロと呼ばれるわずか0.8haの区画でシャルドネを栽培しています。これはスタッグス・リープ地区で栽培される唯一のシャルドネと言えるかもしれません。畑は醸造施設の裏側の小さな渓谷に位置し、畑を吹き抜ける午後の風により、同地区内のほかの場所に比べて畑は冷涼に保たれます。また、岩と砂質土壌の急斜面であることから非常に水はけがよく、低収量でフレーヴァーの凝縮した実がなります。

2.ロックド・ホーン ヴィンヤード

2.4haほどの保水性に優れた粘土ローム質の畑は、カベルネ・ソーヴィニヨン(クローン7)に最適の環境です。非常に秀でたクローンであることから、別の畑でも栽培を始めています。

3.コーナーストーン ヴィンヤード

スタッグス・リープ・ディストリクトの北端2.8haの畑で、この地ではカベルネ・ソーヴィニヨンのみを栽培しています。この畑からは、デリケートなココアのアロマに滑らかな舌触りのブドウがうまれ、プラムやアニスの風味が豊潤なカベルネらしいボディを与えてくれます。

4.サークル・ヒル ヴィンヤード

カベルネ・ソーヴィニヨンのクローン33と7が栽培されている畑は、春先の開墾のタイミングを読むのに最も苦労するごつごつした岩の土壌が広がります。

スタッグス・リープ・ディストリクトの畑 スタッグス・リープ・ディストリクトの畑

ラザフォード

Classic richness…クラシッツなリッチさ 

1800年代中頃から開拓され、当時から栽培される品種の半分以上がカベルネ・ソーヴィニヨンという地区。今やラザフォード=高評価カベルネと言われるまでに有名なAVAでこの地区に2つの畑を所有します。砂礫、ローム質の水はけの良い扇状地では、多くの人がそのワインの味わいを”ラザフォード・ダスティ(ダスティ:粉を細かく砕いたような感じ)という造語で表現するほど特徴的なワインがうまれます。ラザフォード産カベルネ・ソーヴィニヨンの神髄とも言われるワインは、インクを想わせるような深紅の色味で、チェリーや黒スグリなどの芳醇な風味と洗練されたタンニンを兼ね備えています。 

(2つの畑)

1.マンレイ・レーン ヴィンヤード

6.4haの畑でラザフォードの伝統的なスタイルのカベルネ・ソーヴィニヨンが造られています。クローン番号191、337、341、7のブドウが栽培されています。

2.ヒドゥン・キャニオン ヴィンヤード

4.8haの畑ではクローン7のカベルネ・ソーヴィニヨンのみが栽培されています。谷床の少し上に位置する斜面のくぼみに広がる小さな畑で、比較的温暖。ユニークなスタイルのラザフォード・カベルネをうみ出します。

ラザフォードの畑 ラザフォードの畑

オークヴィル

Structured grace…優雅な骨格

オークヴィル地区は、ヴァカ山岳東部からマヤカマス山脈にかけて、東から西へと広がる渓谷中部に位置する砂利質土壌の畑です。サン・パブロ湾からの霧が北へ毎朝吹き込み、午後には暖かい日差しを受け、ブドウ(特にカベルネ)は最高の生育環境の中ですくすくと成長します。この地区で造られるボルドーブレンドは、チェリーや黒スグリ、クランベリー等の赤系果実のフレーヴァーに、洗練されたタンニンが感じられる非常にバランスの取れたワインです。

 (単一畑)

1.ドス・オリヴォス ヴィンヤード

畑名は所有地の玄関に立つ2本の大きなオリーヴの木に由来しています。10haの栄養分の豊富な火山性土壌ではカベルネ・ソーヴィニヨン(クローン 337、7、8)、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドーを栽培しています。 

オークヴィルの畑 オークヴィルの畑

ハウエル・マウンテン

Rugged intensity…しっかりとした強さ

ナパ・ヴァレー北端、標高約600mほどに位置するハウエル・マウンテンは、谷床に比べてかなり劇的な温度変化が見られます。暑い夏の後に続く寒い冬の影響から、発芽や収穫は比較的遅くなります。また、標高の高い畑で育つカベルネ・ソーヴィニヨンの皮は分厚く、しっかりとしたタンニンを持ったワインがうまれます。山岳区画のハウエル・マウンテンからは、凝縮した黒系果実のフレーバーを持ったフルボディのワインがうまれます。ハウエル・マウンテン カベルネは、旨味のつまった野生のダークベリーのアロマに複雑で際立ったタンニンが合わさるユニークなワインです。

(単一畑)

1.ラス・パサドス ヴィンヤード 

山岳地帯に広がる3.64haの畑では、カベルネ・ソーヴィニヨンのクローン″7”を栽培。乾燥し、火山性の石灰質土壌は水はけが良く、ブドウ木は水分を求めて地中深くまで根を広げます。こういった環境のもとブドウ実は小さく低収量となり、凝縮したフレーヴァーと濃厚な色を備えたブドウができます。

ハウエル・マウンテンの畑 ハウエル・マウンテンの畑

カーネロス

Cool balance…冷涼地区のバランスを持ったワイン

(3つの畑)

ナパ・ヴァレー最南端に位置するカーネロス地区は、近くのサン・パブロ湾の影響を受けます。朝夕に吹き込む風の影響から、ブドウはゆっくりと均衡を保って成長し、収穫時には最適な糖度と酸のバランスを持ったブドウとなります。また、粘土土壌の上に広がる浅い岩石土壌は、ブドウ樹の成長に十分な栄養を与えてくれます。カーネロス産のメルローは、きりっとした酸の目立ったミントやユーカリのアロマを持つワイン。シャルドネは熟したレモン、パイナップル、またハチミツのアロマが広がる味わいを持ちます。

1.カーネロス・コリンズ ヴィンヤード

15.3haのカーネロスの中心に広がる畑では、メルローとディジョン・クローン(76,95,96)のシャルドネを栽培しており、最も発芽の早い畑です。

2.マッキノン ヴィンヤード 

3.2haの硬盤層(軟らかい表土層の下の、植物の根が貫通できない硬い粘土層)の畑では、メルローのみを栽培しています。適切な株密度(10cm x 20cm)で植えることによって、最適な成長を促しています。

3.オールド・ポンド ヴィンヤード

マッキノンの畑の真向いに広がる1.2haの畑では、シャルドネ(クローン 352,92,76)を栽培しています。

1.カーネロス・コリンズ ヴィンヤード

15.3haのカーネロスの中心に広がる畑では、メルローとディジョン・クローン(76,95,96)のシャルドネを栽培しており、最も発芽の早い畑です。 

2.マッキノン ヴィンヤード 

3.2haの硬盤層(軟らかい表土層の下の、植物の根が貫通できない硬い粘土層)の畑では、メルローのみを栽培しています。

適切な株密度(10cm x 20cm)で植えることによって、最適な成長を促しています。 

3.オールド・ポンド ヴィンヤード

マッキノンの畑の真向いに広がる1.2haの畑では、シャルドネ(クローン 352,92,76)を栽培しています。

 

カーネロスの畑 カーネロスの畑

丁寧な作業

季節によってブドウ樹は時として瞬間的な影響を受けることがあり、これを見逃すことなく常に注意して観察することが、最高のブドウを得るカギと考えています。パイン・リッジでは経験を活かすと共に、また進歩的な栽培方法でこの瞬間を見逃さず、丁寧なブドウ栽培を行っています。 幾つかパイン・リッジの栽培に対する考えをご紹介いたします。

■ 台木の選定:各畑の土に合った台木を選定することは、いかに良いブドウ樹が育つかにつながります。栽培家にとって、おそらくもっとも重要な選択となります。 

■ クローン選択:一つの接木から繁殖させた様々なクローンを植えることにより、ワインに複雑さと豊かなフレーバーを与えると考えています。

■ 天候:天候の管理も、生育期の管理には不可欠。気温や湿度を記録し、事前に病気や感染に対する防御策をたてます。また降雨量や風量、風向から灌漑のタイミングを計ります。日照量も大切で完熟期を予測するのに役立てています。

■ 仕立て:ブドウ樹の垂直仕立(VSP)は、芽・葉・実に適切な日照量を与え、風の通りをよくします。この地でのブドウの成熟と健康に不可欠な要素です。

■ 剪定:晩冬に始まり、夏に行う剪定はブドウが凝縮した実をつけるのに十分なエネルギーを蓄えられるよう、調整する役割を果たします。

■ キャノピー管理:畑の責任者、グスタヴォ・アヴィーニャ氏は、成長期ともなると一週間に一度全ての畑の各区画を歩き観察しています。そうすることによって、常に農法や果実の品質改善につなげることができます。春から収穫までの間は特にキャノピー管理を徹底しています。例えば、適切な光合成を促したり、風通しを良くするために、枝をクリップでとめて、スペースを確保したりという作業です。

 ■ サステーナブル農法:偉大なワインは畑から始まります。周辺環境に敬意を払いながら、常に責任をもってブドウとワインの品質向上に取り組み、害虫や雑草の管理は機械と手で行うことで効果的に生物多様性を促進させることが出来ます。例えば、益虫を呼ぶ草花を植える等の取り組みを行っています。(ナパ・グリーン認定)

手作業で丁寧に

■ 収穫:夜間の涼しい間に手摘みで収穫されたブドウは、20人がかりですぐに選果・除梗されます。

■ デリケートな輸送:小さな容器でブドウ実が傷つかないよう運びます。

■ 房の選別:ブドウ以外の葉やゴミ等を除去。

■ 実の選別Jack Sortingと呼ばれる工程。グリーンな香りや味わいがワインに入らないよう、葉や茎を全て除去。

理想的な環境

■ 高温マセレーション:パイン・リッジの畑、品種の特徴を最大限に表現するために行う大切な工程です。

■ 熟成庫:自然を利用して造られた火山性の洞窟のようなカーヴには、醸造家が森や、板の傾度、焼き具合を細かく指定したフランス産木樽が並べられています。各品種や各畑にベストマッチの樽を揃えています。

 

 

大人気の白ブレンド「シュナン・ブラン/ヴィオニエ」

オンリーワンな味わいとして、アメリカで幅広い支持を得るシュナン・ブラン/ヴィオニエ。原料のブドウは、自社では無くセントラル・ヴァレーに位置する2つの地区から収穫します。ボトルにシュナン・ブランの文字が記載されたワインとしては、そのシェアは92%と、ほぼパイン・リッジの独占品種であることがわかります。

 

<ブレンド比率と特徴>

80%:クリスピーで蜂蜜香を持つシュナン・ブラン

デルタ地区に位置するクラークスバーグ地区で生育されたブドウを使用。糖度が低い状態で収穫し、若々しい果実味を引き出しアルコールも控えめなワインを産みだします。

 

20%:芳醇なボディと白いアロマが魅力のヴィオニエ

ロダイ地区で栽培。ブリックス度が24と高い状態で収穫する事で独特の華やかなアロマや品種特有の粘着性のある口当たりとスパイシーな要素を引き出しています。

 

フレッシュさが命!

シュナン・ブラン/ヴィオニエのブレンドワインはフレッシュさが最も重要なキーとなっています。この為、ワイナリーでは一度にボトリングを行わず、年3回ほどに分けてボトリングすることで常にフレッシュなワインが市場に出るように心がけています。

また、ファーストアタックにふわっとした泡のような感覚を感じるのも、このワインの特徴で新鮮さを保つために、ボトリング前に二酸化炭素が少量注入されています。

 

独特のアロマとリフレッシュさせてくれる味わいは、正に唯一無二の存在。

コスパに優れた、カリフォルニアの新しい可能性を体感できる白ブレンドとなっています。

5つの銘醸地のブドウをブレンドした贅沢な「ナパ・カベルネ」

ナパ産地の中でも特に秀でたワインを産みだすことで知られる5つの地区、スタッグス・リープ・ディストリクト、ラザフォード、ハウエル・マウンテン、オークヴィル、カーネロス。これら5地区に点在する、様々な環境で育つ自社ブドウから別々に醸造・熟成させたブドウをブレンドして産まれるボルドーブレンド。

ナパの気品溢れるテロワールが随所に表現された、複雑味とパワーを兼ね備えたワインです。

ナパTOP25のカベルネ生産者

カーネロスの冷涼な気候で育つ特別なシャルドネ

ディジョン・クローンズ シャルドネは、カリフォルニアシャルドネを語る時、忘れてはならない銘醸地「カーネロス」の自社畑で栽培されています。フランス産のディジョンクローンを使用し、小粒で凝縮したブドウを産みだしています。

心地よい樽感のシャルドネ

パイン・リッジはカーネロスの地で最初にディジョン・クローンを栽培したパイオニア的存在です。収穫されたブドウはフレンチオーク樽で熟成され、6ヵ月程シュールリー(樽の中で、醗酵で死滅した酵母菌の残り滓とワインを漬け込む)を行います。新樽比率は40%程で、樽感も感じますが行き過ぎた点が感じられない素晴らしい仕上がりとなっています。MLF(マロラクティック醗酵-乳酸醗酵)は行わず、洗練された酸が楽しめるのもこのワインの特徴となっています。