ボデガ・ボウサとは
ボデガ・ボウサは、ウルグアイの首都モンテビデオ近郊・メリリャ地区に位置する家族経営のワイナリー。
1998年に古いブドウ畑を取得し、2003年にワイナリーとして正式に設立されました。
自社畑による少量生産を特徴としており、畑は0.5ヘクタール単位で細かく管理されています。
夜間の手摘みによる収穫や区画ごとの醸造など、品質を重視した生産体制をとっており、可能な限り化学薬品を使用しないサステナブルな栽培方針を採用しています。
現在、畑は首都圏のカネロネス県、首都のあるモンテビデオ県、および東の沿岸部マルドナド県にあります。品種ごとに適した地域を選定し、それぞれの土地に合わせた管理を行いながら、細部までこだわったブドウ栽培を実施しています。
アルバリーニョ品種をウルグアイに初めて導入したワイナリーといわれており、現在では国内外で高い評価を受けています。
ウルグアイってどこだ?という方は前回のレポートをご覧ください。
アルバリーニョの先駆者:エドゥアルド・ボイド氏
ボデガ・ボウサの醸造責任者であるエドゥアルド・ボイド氏は、ウルグアイで初めてアルバリーニョのワインを造った先駆者として知られています。
ブドウの品質は気候条件に大きく左右されることから、直近10年分の降水データをもとにヴィンテージの特徴を分析するなど、数値に基づいた丁寧な評価を行っています。
特に、収穫前の1月〜2月の降雨量がブドウの成熟に影響しやすいため、この時期の気象は重要視されているとのことです。
また、セラーは非常に清潔に保たれており、細部へのこだわりが高品質なワイン造りにつながっていると感じました。
区画ごとのきめ細かい畑管理
ボウサの畑は、0.5ヘクタールごとに細かく区画化されており、それぞれの区画に合わせた管理が行われています。
湿度の高い気候に対応するため、畑は風通しの良い場所に配置されており、ブドウの幹も風が通りやすい向きに整えられています。
さらに、幹の近くには大きな石が配置されており、太陽光の反射熱を利用してブドウの成熟を促す工夫も施されています。
こうした細やかな栽培管理が、質の高いブドウとワインの生産につながっています。
ワイナリーで楽しむワインツーリズム
ボデガ・ボウサでは、ワインの製造だけでなく、ワインツーリズムにも力を入れています。
敷地内にはレストラン、カフェ、ショップが併設されており、ワイナリー見学も可能です。
訪問時にはランチタイムのレストランが満席になるほど、多くの人で賑わっていました。
食事とワインのペアリング
レストランの料理は、ボウサ家のルーツであるスペイン・ガリシア地方にちなんだ魚介を使った前菜が中心で、アルバリーニョとの相性も良好でした。
メインのアサード(ウルグアイの伝統的なグリル料理)には、タナ種の単一ワインのほか、タナ、メルロー、テンプラニーリョのブレンドワインともよく合いました。