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ワインのキホン

白ワインの2大品種『シャルドネ』と『ソーヴィニヨン・ブラン』の違い

白ワインの2大品種『シャルドネ』と『ソーヴィニヨン・ブラン』の違い

『シャルドネ』は、高級ワインを生み出す白ブドウとして作付面積が世界最大を誇ります。2位の『ソーヴィニヨン・ブラン』は近年栽培面積が上昇して、世界の2大人気になりました。2品種の共通点と違いをみてみましょう。

世界の白ワイン1、2位ツートップ!

1位のシャルドネはダントツの生産面積を誇り、2位のソーヴィニヨン・ブランとの差は大きなもの。しかし近年の伸び率では、ソーヴィニヨン・ブランに勢いがあり、人気の上昇ぶりが目を引きます。

2016年の世界データ(単位:ha)

2000年2010年2016年2000-16比
シャルドネ
145,543
199,743
201,649
138.5%
ソーヴィニヨン・ブラン
65,190
111,552
124,700
191.3%

フランス出身なのは共通

シャルドネとソーヴィニヨン・ブランはどちらもフランスに起源をもつとされます。
『シャルドネ』はブルゴーニュ地方が発祥とされていて、シャンパーニュ地方などが伝統産地。『ソーヴィニヨン・ブラン』はロワール地方(ロワール河周辺)発祥説が有力で、ボルドー地方に伝わって重要品種になりました。

味の違い

シャルドネの味は生産地域によって変わります。
涼しい産地だとレモンやライムのような酸味があり、暖かい地域でよく熟れると洋ナシやトロピカルフルーツのような豊かな果実感とアルコール分でボリューム感が感じられます。その土地に応じて様々な姿を見せるのはシャルドネが最も世界に広がった理由のひとつです。

一方のソーヴィニヨン・ブランの特徴は、新鮮なアロマです。酸味がありグリーンハーブやグレープフルーツのようなシャープでフレッシュさを感じさせます。その鮮烈さは、一度味わったら忘れられない印象を与えてくれると思います。

醸造方法の違い

シャルドネのワインはコクがあり、その相性のよさから樽熟成によって風味に複雑さをつけることがしばしば行われます。熟成による変化もシャルドネの魅力。一方、ソーヴィニヨン・ブランはそのすっきりとした持ち味を最大限に生かすため、樽を使わず若いうちに楽しめる軽やかでアロマチックなワインに仕上げられることが多いです。

こういった傾向のある両者ですが、もちろん世界で様々なスタイルのワインが生み出されています。意外な味わいに出会うことができるのは、生産量が多いことのメリットでしょう。

世界の生産地

いずれも原産国である、ワイン大国フランスが最大産地です。
シャルドネの2位はワイン生産量が増加しているアメリカ合衆国
ソーヴィニヨン・ブランの2位は「第二の故郷」と呼ばれるニュージーランドです。

2016年の栽培面積ランキング(単位:ha)

シャルドネソーヴィニヨン・ブラン
1位
フランス
フランス
2位
アメリカ合衆国
ニュージーランド
3位
オーストラリア
チリ
4位
イタリア
南アフリカ
5位
チリ
アメリカ合衆国
6位
スペイン
スペイン
7位
南アフリカ
オーストラリア

シャルドネの産地

高級銘柄『モンラッシェ』『ムルソー』『シャブリ』などに代表されるブルゴーニュ地方の白ワインは大部分がシャルドネのみで造られます。スパークリングワインの代表シャンパン(シャンパーニュ)でも使用される代表品種の一つ(シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ)。重要な位置を占めています。

アメリカのカリフォルニアは、樽の風味をたっぷりときかせた「バタリー」と呼ばれるスタイルやブルゴーニュを彷彿させるエレガントなスタイルまで両極のシャルドネで楽しませてくれます。産地ごとの特徴を下記コラムでご紹介しています。

ソーヴィニヨン・ブランの産地

重要銘柄として外せないのはロワール地方の『サンセール』と『プイィ・ヒュメ』です。ソーヴィニヨン・ブランは、一大ワイン産地でボルドー大学(ワイン研究の先端をいく)を擁するボルドー地方に伝わって栽培・醸造が近代化しました。それですっきりした、アロマチックな現代的なソーヴィニヨン・ブランが人気となり、その技術をいち早く導入したニュージーランドが有名になりました。

実は、親戚です

特徴に違いのあるシャルドネとソーヴィニヨン・ブランですが、ブドウ品種の系譜図ではこの2品種は親戚にあたります。どちらも親系統に「サバニャン」という古い品種があり、自然交配の長い歴史のなかで生まれてきました。品種の良さを知った人類が何世代も大切に育ててきたものが、現在私たちを楽しませてくれるワインの姿になっています。

関連コラム

参考
ジャンシス・ロビンソン、ジュリア・ハーディング、ホセ・ヴィアモーズ/『ワイン用葡萄品種大辞典』/共立出版株式会社/2019年

参照
キム・アンダーソン/『Which Winegrape Varieties are Grown Where?』/アデレード大学/2020年/2023年7月9日閲覧
https://www.adelaide.edu.au/press/titles/winegrapes

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