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ワインのキホン

『シャンパン』『スパークリングワイン』のアルコール度数はどのくらい?

『シャンパン』『スパークリングワイン』のアルコール度数はどのくらい?

世界中から日本へワインを輸入しているモトックスが、これまで長年取扱ってきた『シャンパーニュ(シャンパン)』と『スパークリングワイン』の銘柄データを検証。スパークリングワインのアルコール度数の平均値を調べました。

辛口のシャンパン、スパークリングワイン

平均アルコール度数は、12.23%(※1)でした。一般的によく見られる辛口スパークリングワインのアルコール度数は、感覚値でも12%前後くらいですので、概ね一致といった感じです。因みに辛口スパークリングワインの代表格であるシャンパーニュ(シャンパン)では規定で最低アルコール度数が11%と定められています。

※1 過去~現在に取り扱った1984~2022年ヴィンテージ、ノン・ヴィンテージの「辛口」スパークリングワイン540種類の平均値(2023年12月時点)

甘口のシャンパン、スパークリングワイン

平均アルコール度数は、6.82%(※2)。一般的によく見られる甘口のアルコール度数は、感覚値で7%前後くらいです。こちらも概ね一致といった感じでした。甘口の場合、辛口に比べるとスパークリングワインより炭酸が弱めの『弱発泡性』『微発泡性』の銘柄が多くなるのが特徴です。

シャンパーニュ(シャンパン)の『ネクター』のように、リキュールを加えて甘味を加える製法の場合は辛口のスパークリングワインとおなじ12%くらいになります。

※2 過去~現在に取り扱った2002~2022年ヴィンテージ、ノン・ヴィンテージの「甘口」スパークリングワイン、弱発泡ワイン51種類の平均値(2023年12月時点)

辛口・甘口でアルコール度数が違う理由

ワインはブドウの糖分を醗酵させてアルコールを造ります。醗酵の過程で糖分が減っていき、逆にアルコール分は増えていきます。甘口は醗酵を途中で終わらせることで造られることが多いのですが、その場合ブドウの持っていた糖分がそのまま残り、アルコールは低めになるからです。

通常のワインよりアルコール度数が低い理由

モトックス調べでは、赤ワインのアルコール度数は平均13.59%、白ワインは12.73%でした。それに比べるとスパークリングワインのアルコール度数は少し低めです。

赤ワイン
13.59%
白ワイン
12.73%
スパークリングワイン(辛口)
12.23%
スパークリングワイン(甘口)
6.82%

様々な要因がありますが、理由のひとつはブドウの収穫時期によるものです。スパークリングワインに使われるブドウは、通常のワイン(スティルワイン)に比べて早めに収穫されます。ブドウは熟度があがるにつれ糖度が上がり、逆に酸度を失います。スパークリングワインは炭酸との相性がよい酸味を大切にしなければバランスのとれた味わいではなくなってしまうため、通常よりも早めに収穫を行うのです。その分糖度は低く、ワインのアルコールは低めになります。

『スパークリングワイン』と、『弱発泡』『微発泡』の違い

発泡性を有する『発泡性ワイン』は、そのガス圧(炭酸の量)によって『スパークリングワイン』『弱発泡』『微発泡』のように呼ばれることがあります。一般的にスパークリングワインが最もガス圧の強いもの、微発泡が最も弱いもの。弱発泡はその中間くらいです。

日本の酒税法上での「発泡性」の定義は20℃で0.48気圧以上とされていて、一般的にスパークリングワインといわれるのは3気圧以上のガス圧をもつものです。世界を見てみるとIOV(国際ブドウ・ワイン機構)がスパークリングワインのガス圧を定義していて、20℃で3.5気圧(小容量ボトルの場合は3.0以上)となっています。低いガス圧の発泡性ワインは弱発泡や微発泡と呼んで通常のスパークリングワインと区別されるのが一般的です。イタリアの弱発泡性ワイン『ヴィーノ・フリッツァンテ』(20℃で1~2.5気圧)などに規定が見られます。

他の『弱発泡』『微発泡』のワインについてはコチラで案内しております。

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