人気のスパークリングワインは1,000円台前半の価格帯に集中
モトックスの調査では、人気のスパークリングワインは1,000円台前半の価格帯に集中していました。
ということで、今回は弊社が輸入している2,000近いワイン銘柄の中から、1,000円~1,600円までのスパークリングワインを販売数順にランキングにしました。
※モトックスの2022年1月~2023年11年の販売データから抽出した販売量上位銘柄
※希望小売1,000円~1,600円のスパークリングワインを対象にしています
【1位】ピノ シャルドネ スプマンテ/サンテロ社
イタリアの辛口がトップでした。1953年創業のサンテロ社はイタリア国内でも指折りの高い生産量誇るワイナリーです。
年間生産量3500万本、という大規模でかつ畑の90%でブドウを手摘み収穫するこだわりよう。
仕事は楽しく!というイタリアらしい考えをもつ社長とスタッフにより、生産者世界80カ国の人々を楽しませています。
【2位】バルディビエソ ブリュット/バルディビエソ社
ワイン生産国のチリで、国内最大シェアを誇るスパークリングワインメーカーがこのバルディビエソ社。
1879年設立で、南アメリカで初のスパークリングワインを生産しました。日本では2008年の販売開始して以来、高い人気を誇る辛口です。
【3位】ブラック ブリュット/サンテロ社
1位のピノ・シャルドネと同じサンテロ社が造っている辛口です。よりリーズナブルな価格で楽しんでいただけるように作られたのがブラック・ブリュット。
【4位】ヴーヴ・デュ・ヴェルネ ブリュット/クリテール社
フランス産の辛口スパークリングワイン(シャンパーニュを除く)では、日本の輸入量が2位の人気ブランド銘柄
日本はもとより世界66カ国(2022年9月現在)で取り扱いされています。
とくにワイン消費大国であるアメリカ合衆国では日本の23倍もの販売量がある人気ぶりです。
【5位】クエルチオーリ レッジアーノ ランブルスコ セッコ/メディチ・エルメーテ社
赤いスパークリングワインとして知られる、『ランブルスコ』の辛口。
メディチ・エルメーテ社はランブルスコのナンバーワン生産者で、最もスタンダードなシリーズとなっているのがこのクエルチオーリ シリーズです。
現地と同じように生ハムとパルミジャーノ(チーズ)を用意して乾杯しましょう!
【6位】クエルチオーリ レッジアーノ ランブルスコ ドルチェ/メディチ・エルメーテ社
ひとつ上の5位だったランブルスコの甘口版。
ランブルスコには辛口のほかに甘口やロゼなどいろんな種類があります。あなたにぴったりのランブルスコを見つけて楽しんで!
【7位】ヴーヴ・デュ・ヴェルネ ロゼ/クリテール社
4位にランクインしているヴーヴ・デュ・ヴェルネ ブリュットの辛口ロゼ。
1953年に設立されたワイナリーはブルゴーニュ地方のボーヌが拠点。環境に配慮したブドウ栽培農家と契約して生産されています。
【8位】ピノ ロゼ/サンテロ社
1位のピノ・シャルドネのロゼバージョン。アセロラ、チェリーのような果実感の辛口です。
ロゼワインが上位に入る傾向はスティルワインのランキングと同じ傾向です。ふだんロゼワインを召し上がらない方にもぜひお試しいただきたいです。
【9位】ファウンド・ストーン ブリュット キュヴェ/バートン・ヴィンヤーズ社
オーストラリアで急成長を遂げているワイナリーが造るコストパフォーマンスの高いスパークリングワイン。
ベースの白ワインに現在注目を集めている炭酸ガス注入を行い、スクリューキャップで封されています。泡立ち、きめ細かさとも優秀な一本。
【10位】モナステリオーロ カバ ブルット/マルケス・デ・モニストロル社
瓶内二次醗酵で造られるスペインの大人気スパークリングワイン『カバ』が10位。1882年設立のワイナリーで、カバの中心地カタルーニャが本拠地。
設立以来カバの生産に全てを捧げています。国際的な評価が高く、なんといってもリーズナブルなのがうれしいところ。
【ランキング外】一番売れてる甘口『天使のアスティ』
価格が1,600円以上のため、ランキングには入りませんでしたが一番出荷量の多かった、スパークリングワインは甘口『アスティ』でした。
天使シリーズにはアスティ(白)に加えてロッソ(赤)もあります。
スパークリングワイン人気の国は?

現在日本に輸入されているスパークリングワインの生産国は、2021年に引続いて『チリ』『イタリア』が人気の中心です。
伸び率で目立つのは『フランス』『スペイン』産。いずれの国も、発泡性ではない「スティルワイン」もたくさん日本に輸入されている安心のワイン生産国という点で一致します。
フランス産のスパークリングワインは高価な「シャンパーニュ(シャンパン)」が有名ですが、リーズナブルな価格帯でも注目の銘柄が出てきました。ランキング4位のヴーヴ・デュ・ヴェルネがその例です。
日本のスパークリングワイン輸入量は増加中

統計によると2022年の日本のスパークリングワインは、主要国からの輸入量が前年比115.1%の伸びだったそうです。
コロナの影響で大きく減らした2020年以降の回復は順調で、ついに影響のなかった2019年を追い越しました。
スパークリングワイン生産者の規模

ワインに限らずの話ですが、リーズナブルに良いものを造るにはやはり生産規模を大きくする必要があるのではないかと思います。
1位のバルディビエソ、2位のサンテロ、それ以外のワイナリーもそうですが、生産規模の大きなワイナリーがずらり。たくさんのブドウを買い付けて価格を抑えたり、一度に造れるワインのロットを多くしたり、機械を入れて効率を上げたり。
コストを抑えながらいいワインを造るには、やはり『量』が必要です。とはいえブドウの収穫を手作業にするとか、機械を管理したり、肝心な部分には必ず『人』がいてワイナリーの『哲学』とともに働いています。
生産規模の大きなワインはスーパーの店頭やネット店で見つけられるものが多いですから、いろんな銘柄を試して自分に合うワインに巡りあっていただけたら輸入元として最高の幸せです!
参考文献 一般社団法人日本ソムリエ協会/『日本ソムリエ協会 教本2018』/一般社団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)/2018年 データ参照 『WANDS』No.447 2023.7-8号/特集「スパークリングワイン最新情報&市場動向」/ウォンズパブリッシングリミテッド



