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シャンパンとスパークリングワインの違いは?製法・産地・ブドウなど徹底解説

シャンパンとスパークリングワインの違いは?製法・産地・ブドウなど徹底解説

「シャンパン」と「スパークリングワイン」の違いってご存じですか?わかっているようで、いざ尋ねられると、「・・・」なんて方も多いのではないでしょうか。

ということで今回は、シャンパンとスパークリングワインの違いについて解説いたします。

スパークリングワインとは

「スパークリングワイン」とは、一言でいうと、発泡性をもったワインの総称です。一般的には3.5気圧以上の炭酸ガスを含んだワインを指します。

シュワシュワしているワイン=「スパークリングワイン」と覚えてもらって問題ありません。

スパークリングワインは産地や造り方でいろんな呼び方が存在しますが、それは後程解説します。

シャンパンは、スパークリングワインの一種

シャンパンとスパークリングワインの違いについて、結論から言うと、シャンパンは、スパークリングワインの一種です。

スパークリングワインは「発泡性ワイン」全般を指す広いカテゴリー名であり、シャンパンはそのスパークリングワインの一種で、非常に厳格な条件を満たしたものだけが名乗ることを許されます。

シャンパンとは

「シャンパン」とは、フランス北部のシャンパーニュ地方で造られ、フランスのワイン法(AOC:原産地呼称管理法)で定められた規定をクリアして造られたスパークリングワインをいいます。

「シャンパン」もスパークリングワインに含まれますが、厳しい規定をクリアしたシャンパーニュ地方のスパークリングワインだけがシャンパンと呼ばれます。

シャンパンとスパークリングワインの違い一覧

具体的にどんな点が違うのでしょうか。代表的な箇所を一覧にしました。

違いを一目で比較!早見表


比較項目 シャンパン スパークリングワイン
分類 スパークリングワインの一種 泡のあるワイン全般(ガス圧3.5以上)
産地 シャンパーニュ地方(フランス)のみ 世界各国(フランス各地、イタリア、チリなど)
名乗る条件 法律で厳格に定義されている(AOC) 国や地域ごとに異なる(規定がない場合も)
使用ブドウ 指定品種のみ
(例:シャルドネ、ピノ・ノワールなど)
地域やワインごとに異なる
製法 瓶内二次醗酵
(トラディショナル方式)
製法はさまざま
(シャルマ方式・炭酸ガス注入方式など)
熟成期間 最低15ヶ月(ヴィンテージは36ヶ月) 熟成期間の規定なしが多い

では次に、シャンパンを名乗るための厳しい規定について解説していきます。

① シャンパンの産地

シャンパンは、フランスの「シャンパーニュ地方」で造られることが条件です。

シャンパーニュ地方は、フランス北東部に位置する冷涼な気候で、歴史的にブドウ造りに厳しい気候条件でした。

大西洋気候と大陸性気候という二つの気候の影響で年間を通じて気温が低く、日照量が少ないことからブドウが熟すのには難がありました。

しかしその結果、スパークリングワインの生産に適した質が高く酸味の強いブドウを収穫でき、シャンパンは名高い銘産品となっていきました。

近年では温暖化の影響でブドウの酸が低下する傾向が見受けられ、シャンパンらしさを守るために栽培方法に工夫が求められるようになってきています。

② ブドウ品種

シャンパンに使われるブドウはピノ・ノワール(黒ブドウ)、ムニエ(黒ブドウ)、シャルドネ(白ブドウ)の3種類が大半です。この3種類を単一、またはブレンドして造られます。

① シャルドネ(Chardonnay)


白ブドウ
・フレッシュで繊細
・きれいな酸とエレガントな香りが特徴
・熟成にも強い

② ピノ・ノワール(Pinot Noir)


黒ブドウ
・しっかりとした骨格と力強さ
・シャンパンにコクと複雑さを加える

③ ムニエ(Meunier)


黒ブドウ
・フルーティで親しみやすい味わい
・若いうちから美味しく飲める
・熟成よりも飲みやすさを重視したスタイルに多く使われる(例外あり)

その他の4品種


以下の4つの品種も法律上は認められていますが、使用される割合はごくわずかです。

・アルバンヌ(Arbane)
・プティ・メリエ(Petit Meslier)
・ピノ・グリ(Pinot Gris)
・ピノ・ブラン(Pinot Blanc)

これらは伝統的な品種で、古くからシャンパーニュ地方に存在します。

品種によってタイプ名がつくことも


・ブラン・ド・ブラン(Blanc de Blancs)
 → 白ブドウ100%のシャンパン

・ブラン・ド・ノワール(Blanc de Noirs)
 → 黒ブドウ(ピノ・ノワールやムニエ)100%のシャンパン

③ 製造方法

スパークリングワインは、炭酸ガスをどうやってワインに含ませるかによって、製造方法が大きく分かれます。

全部で5つの製法があり、それぞれに味や泡立ちの個性があります。

製法名 特徴 代表的な使用例
瓶内二次醗酵
(トラディショナル方式)
一次醗酵後、瓶の中で二次醗酵を行う。
時間と手間がかかるが、きめ細かな泡と深みのある味わいに。
シャンパン、フランチャコルタ、クレマン
シャルマ方式
(タンク方式)
二次醗酵をタンク内で行う。
泡立ちなどは瓶内二次醗酵に及びにくいものの、造り手によってはかなり瓶内二次醗酵に近づきます。
プロセッコ
トランスファー方式 瓶内二次醗酵後、圧力タンクに移し、ろ過してから再び瓶詰め。
大容量ボトルなどの製造に使用。
大容量ボトルなど
炭酸ガス注入方式 醗酵ではなく、ワインに炭酸ガスを直接注入。
短期間・低コストで製造可能。
カジュアルなスパークリングワイン
リュラル方式
(田舎方式)
一次醗酵の途中で瓶詰めし、そのまま醗酵を完了。
自然でやや甘め、泡は控えめ。
ナチュラルワイン系

シャンパンの製法は「瓶内二次醗酵」


シャンパンに使われる製法は、瓶内二次醗酵(シャンパン方式 / トラディショナル方式)です。

瓶内二次醗酵とは搾汁後、最初のアルコール醗酵(一次醗酵)をタンクや樽で行い、瓶詰めした後2度目の醗酵を瓶内で行う製法をいいます。

さらにそこから瓶口に澱(オリ)と呼ばれる沈殿物を集め(動瓶:ルミュアージュ)、瓶先に集まった澱を取り除く作業(デゴルジュマン)を行います。

現在は、少しずつ瓶を回したり傾けたりして自動で動瓶を行う機械がありますが、手動で行っていた時代には、職人が数カ月をかけてすべての瓶を動かしていました。

》手動の動瓶の様子(動画)

瓶の中で2度目の醗酵を行うことで発生した二酸化炭素がワインに溶け込みきめ細やかな泡立ちが生まれます。

この方法はシャンパン方式もしくはトラディショナル方式と呼ばれ、この方法でないとシャンパンとは呼べません。

製造方法の中でも一番手間と時間がかかることと、歴史的な銘醸地ということがあいまってシャンパンは通常のワインよりも割高になります。

その他の詳しい造り方はこちら

④ 熟成期間

シャンパンには、熟成期間に関する明確なルールがあります。

アルコール醗酵(一次醗酵)でベースとなるワインができあがると、発泡性を持たせるために瓶内二次醗酵方式が行われます。

この2度目の醗酵期間に決まりがあります。

ノン・ヴィンテージ(NV)のシャンパンは、最低でも15ヶ月間の熟成が必要です。

また、ヴィンテージ(年号入り)のシャンパンになると、最低36ヶ月(3年以上)の熟成が義務づけられています。

その年ならではのブドウの味わいが感じられ、かつ熟成によって品質が高まるため長期熟成が可能で10年20年のヴィンテージシャンパーニュも存在します。

⑤ アルコール度数

シャンパンと呼ぶためにはアルコール度数が11%以上でなければなりません。

ボトルやラベルにアルコール度数が書かれているので、ぜひ確認してみてください。

シャンパンと同じ製法のスパークリングワイン

シャンパンと同じ「瓶内二次醗酵(トラディショナル方式)」で造られているスパークリングワインを紹介します。

スパークリングワインは国ごとに呼び方が違いますのであわせてチェックしてみてください。

フランス/クレマン(Crémant)


「クレマン」は、フランス国内のシャンパーニュ地方以外で造られるスパークリングワインです。

アルザス地方(クレマン・ダルザス)、ロワール地方(クレマン・ド・ロワール)、ブルゴーニュ地方(クレマン・ド・ブルゴーニュ)など、地域によってブドウ品種や味わいが異なります。

価格はシャンパンよりも手ごろで、日常使いやコスパ重視の方に人気です。

イタリア/フランチャコルタ(Franciacorta)


イタリアの高級スパークリングワイン「フランチャコルタ」。

ロンバルディア州で造られ、瓶内二次醗酵と長期熟成が義務づけられています。

使用されるブドウも、シャルドネやピノ・ノワールなど、シャンパンと同じ品種。

上質なスパークリングワインです。

スペイン/カヴァ(Cava)


スペインを代表するスパークリングワイン「カヴァ」。

主な産地はカタルーニャ地方。

ブドウ品種は独自のもの(マカベオ、シャレロなど)を使用し、果実味豊かで親しみやすい味わいです。

手頃な価格でも高品質なものが多く、世界中で人気があります。

10月第4金曜日はシャンパーニュ・デー

毎年10月の第4金曜日は、シャンパーニュ委員会(Comité Champagne)が制定した「シャンパーニュ・デー」。

カリフォルニア在住のブロガーでワイン講師のクリス・オゲンフュスの発案により始まり、いまでは世界中でシャンパーニュ愛好家が一斉に乾杯する国際的なイベントとなりました。

レストランやバーでは特別なテイスティングやペアリング企画が行われ、SNS上では「#ChampagneDay」のハッシュタグで盛り上がります。

おすすめのシャンパン

モトックスがおすすめするのは、「シャンパーニュ・ランソン」です。

数あるシャンパーニュ生産者のなかで、最も歴史あるメゾンのひとつです。
テニスの一大イベント『ウィンブルドン』では公式シャンパーニュをつとめています。

シャープな酸味・繊細な泡と骨格がランソンの大切にしている特徴で、世界のガストロノミーや食通の間で愛されています。

おすすめのスパークリングワイン

シャンパンとスパークリングワインの違いについて、おわかりいただけましたでしょうか。

スパークリングワインは製造方法や産地でたくさんの種類がありますので、ご自身のライフスタイルやお好みに合わせてお楽しみください!

参考

シャンパーニュデー/シャンパーニュ公式サイト/2025年10月27日

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