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馬好きはワイン好き!?馬にちなんだワイン特集

馬好きはワイン好き!?馬にちなんだワイン特集

馬が描かれたワインを見つけると、つい手に取ってしまう。そんな競b…いや馬好きの性(さが)をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

力強く駆ける馬の姿は、ワインの個性や造り手の情熱を象徴していることも少なくありません。

ということで今回は、"馬ラベル”や”馬にちなんだ”ワインをご紹介します。

「馬のたてがみ」がワイナリー名

ワイナリー名の「パパリ」とはジョージア語で「馬のたてがみ」という意味。

その名の通り、ラベルには力強く駆ける馬が描かれています。実はこの印象的な絵を描いたのは、ワイナリーのオーナー、ヌクリ・クルダジ氏の息子・サンドロ君。

わずか7歳の時に描かれた作品が、今ではワイナリーのロゴとして使われています。

スリー・クヴェヴリ・テラスズ サペラヴィ


スリー・クヴェヴリ・テラスズ ルカツィテリ ー ムツヴァネ ロゼ


騎士を先祖に持ち、代々優れたワインを生み出す

5世代にわたり、キアンティ・ルフィナの地でワイン造りを続けてきた、170年以上の歴史を誇る生産者。

ラベルに描かれた甲冑をまとい馬にまたがる騎士(カヴァリエーレ)の姿は、彼らの先祖が騎士だったという由来にちなんでいます。

実際に、この土地からは古い甲冑が発見されたといい、長い歴史と誇り高い家系を象徴するデザインとなっています。

キアンティ


▽関連記事

カヴァリエーレ カベルネ・ソーヴィニヨン メルロー


愛馬の名を冠したワインたち

イタリア・エミリア=ロマーニャ州のワイナリー『ドレイ・ドナ』のワインには、すべて馬の名前が付けられています。

現当主の母が大の馬好きで、かつてから馬を飼っていたことがきっかけです。ワインの名には、その愛情と家族の絆が込められています。

ちなみに、当主の妹さんはイタリアでも有名な乗馬選手です。

イル・トルネーゼ


ドレイ・ドナ初の収穫を共に迎えた馬の名を冠したワイン。

ブドウの熟し具合を見極めていた際、この馬がブドウを食べ始めた日が、まさに収穫に最適なタイミングでした。

その後も3年間、毎回正確に収穫の始まりを知らせてくれたことから、ワインの名にその功績を称えて「イル・トルネーゼ」と名付けられました。

ちなみに、この馬はかつて“空飛ぶトロッター”と呼ばれた伝説の競走馬と同名。偶然その姿が似ていたことから命を救われ、家族に迎えられました。

シャルドネとリースリングを50%ずつ使用した、まろやかさと骨格を持ちあわせたエレガントなワインです。

プルーノ


イタリア語で”いばら”を意味する名を持ち、現当主エンリコ氏の愛馬プルーノに由来。

もともとは障害飛越競技用に迎えられた馬でしたが、妹イダさんの手で馬場馬術の大会に挑戦し、全国レベルで勝利しています。

力強さ、個性、そして優雅さを併せ持つこの馬の姿は、まさにサンジョヴェーゼのキャラクターそのもの。造り手はその魂を重ね、ドレイ・ドナの“心のワイン”であるリゼルヴァにプルーノの名を冠しました。

単一畑で育まれた最上のサンジョヴェーゼから造られるこのワインは、チェリーやコーヒー、バニラの香りに火打石のようなミネラル感が重なり、エレガントで奥行きのある味わいが魅力です。

マニフィカ


「マニフィカ」は情熱的で強い性格ゆえに脚を骨折し、競走馬としての道を絶たれながらも、母馬として新たな人生を歩んだ牝馬の名前が由来です。

このワインに使われているカベルネ・ソーヴィニョンは、扱いが難しく忍耐を要する品種でしたが、信じて向き合えば必ず応えてくれる。その性質がマニフィカの生き方と重なり、この名がつけられました。

「マニフィカ」は“聖母マリアの賛歌”を意味し、キリストの誕生を示すと同時に、キリスト教の出現による“出発点”も意味しています。

造り手にとってこのワインは、自らの土地の可能性を示す“到達点”でありながら、さらなる挑戦へ踏み出す“出発点”でもある存在。力強さと希望、そして再生の象徴ともいえる一本です。

ノットゥルノ


満月の夜、母ジョヴァンナさんの腕の中で生まれた馬の名に由来しています。

人前で出産しないはずの馬が不思議と姿を見せた夜の出来事が、この名に込められています。

前当主(現当主の父)が夜のセラーでよく聴いていたショパンの《ノクターン(夜想曲=Notturno)》に通じる名であり、静かな情熱と優雅さを感じさせます。

母馬マニフィカ(上述)譲りのしなやかさと美しさ、そして父馬ゆずりの力強さを併せ持つことから、そのバランスがワインの味わいにも重ねられました。

「暴れ馬」を意味する品種を、美しく表現

モンテファルコ・サグランティーノ


サグランティーノ100%で造られる、イタリア・ウンブリア州を代表する力強い赤ワイン。

サグランティーノは「暴れ馬」と呼ばれるほどタンニンが豊富で若いうちは荒々しい印象を持ちますが、熟成を経るとその力強さが見事に調和します。

ゴレッティでは、そんなサグランティーノの力強さを表現しつつ、非常に美しいワインに仕上げているところが、まさに技の見せどころです。

馬にまつわる記念日

4月7日 愛馬の日


1939年から1945年まで行われていた、政府主導の馬事振興行事。

1904年4月7日の明治天皇による馬事奨励の「馬事勅諚(ちょくじょう)」に由来し、馬政局のもと、日本馬事会が主催し、農林省、陸軍省などが後援していました。

9月16日 競馬の日・日本中央競馬会発足記念日


1954年9月16日に日本中央競馬会(JRA)が設立されたことを記念する日。

競馬の健全な発展と馬文化の普及を願い、ファン感謝イベントなども行われています。

9月23日 愛馬の日


日本中央競馬会(JRA)が1968年(昭和43年)に"動物愛護週間"に合わせて制定。毎年秋分の日に東京のJRA馬事公苑で開催されています。

市民が馬と触れ合うことを目的としており、古来の馬事文化に触れる機会を提供しています。

こちらもおすすめ

(競)馬好きのモトックス社員がワイン造りを手伝う馬について、まとめたお話。

参考
愛馬の日/Wikipedia/閲覧日 2025年10月24日
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9B%E9%A6%AC%E3%81%AE%E6%97%A5

馬事公苑PDF/JRA日本中央競馬会/閲覧日 2025年10月24日
https://jra.jp/facilities/bajikouen/pdf/about.pdf

JRA70年の歩み/JRA70周年特設サイト/閲覧日 2025年10月24日
https://www.jra.go.jp/special/jra70th/history/

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