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レポート

【世界のワイナリー見学①】スペイン / バルドリーナ編

【世界のワイナリー見学①】スペイン / バルドリーナ編

モトックスでは、世界中のワイナリーから厳選したワインをお客様にお届けするインポーターとして、ワインの魅力をより深く理解し、お客様に最高のワインをお届けするために、定期的にワイナリーを訪問しています。

今回は、スペインのワイナリーを訪問してまいりました。第一弾は『バルドリーナ』をご紹介します。

バルドリーナとは

スペインのカタルーニャ地方、ペネデスD.O.の上級地区アルト・ペネデスにあるオレサ・デ・ボネスバル村に位置しています。この地域は、自然を尊重したワイン造りに適した環境を提供する山間部にあります。

わずか11ヘクタールの自社畑で、自然を尊重したワイン造りを実践しています。

スペイン
スペイン

VallDolina

バルドリーナ

VallDolina

山奥すぎる畑で"バルドリーナらしい"バイオダイナミック

訪問前に「小さい規模の手作り感満載ワイナリー」と聞いていたのですが、その言葉通り本当に手作り感満載の小さくて素敵なワイナリーでした。

ワイナリーで感動したのは何よりもその畑です。バンで道なき道を進みながら到着した山を切り開いた場所に段々畑が広がっています。
古木が多く、白ブドウのシャレロ(チャレロ)は樹齢76年とのこと。古木であることは当たり前、のような口ぶりだったのが印象的でした。

昔は車がなく、短い時間では行き来できなかったので畑仕事が必要な期間は↓のような小屋で夜を越すことが多かったそうです。

バルドリーナの土地は黒ブドウの栽培に向いている土地らしく、シャレロ以外にもメルローやマルセラン(マルスラン)といった黒ブドウも植わっています。

ただ、ペネデスの赤ワインは需要が低いようで…。シャレロなどの白ブドウへ植え替えを進めているそうです。植え替えといっても、木を抜くわけではなく「接ぎ木」によって品種を変えていきます。

接ぎ木を教えてくれました

1.元の品種の枝の根本よりも下の部分に、木目に沿って切れ目を入れる


2.切れ目に植え替えたい品種の枝を差し込む


3.新品種の枝が定着するのを待つ


4.定着したら、元品種の枝の部分を上部の幹ごと落とす


5.植え替え完了!


こうすることで根本は古木のまま、品種を変えることができるそうです。ここは乾燥地帯なので古木の根の深さがブドウの質に直結する、と教えてくれました。

畑の近くにはローズマリーが生えていて、アーモンドやオリーブの木もいたるところにありました。アーモンドの花は桜みたいで素敵でした!
先祖代々この畑を管理してきていて、ブドウ栽培・ワイン醸造だけでなくこの場所で得られる恵みすべてで生計を立ててきたそうです。

↓ローズマリー↓

「法律で決められたルールに則ること」ではなく、「生態系すべてを自然な形、先祖代々続く形で大事にしながら活用していくこと」がバルドリーナが目指すバイオダイナミックなのだ、とライモンさんは話してくれました。

そのほか、バルドリーナではスキンコンタクト(ブドウを破砕した後に果汁と果皮を一定時間接触させる)したシャレロ、マルヴァジアのタンクサンプルを試飲させてもらったり、昔の農具や醸造器具を展示したプチ博物館を見せてもらったり、曲線が素敵なカヴァのラベルの由来を聞いたりしました。ランチのときには熟成したシャレロの2014年を出してもらいました。

↓スキンコンタクトしたマルヴァジア

↓昔の農機具とプチ博物館↓

↓熟成シャレロとランチ↓

動画でも紹介しています。

以上です。次回もお楽しみに~!

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