: 料理に合わせる

『焼き鳥』とワインの合わせ方、教えます

公開 2022年12月19日　更新 2023年3月13日

焼き鳥とワインの相性を探り続けてきたワイン輸入元モトックスが、ワインを焼き鳥に合わせるペアリングの方法をご紹介します。白い部位に白ワイン、タレには赤ワイン。ちょっとしたコツで美味しく楽しみましょう。

部位の『色』に合わせてワインを選ぶ
塩に白、タレには赤が合う
「焼き鳥は一口サイズ」ということを考える
焦げ目がつくから、樽熟成のワインを選ぶ
ネギやワサビ、梅も紫蘇はハーブだと考える
スパークリングワインは万能
焼き鳥に合うおすすめワイン集

私たちが焼き鳥とワインのペアリング検証をはじめたのは2010年8月。当時はワインに合わせる料理は洋食という考え方が一般的で、ワインに和のお惣菜を合わせるというのが今ほど一般的ではなかったです。

そんな焼き鳥に合うワイン創成期からはじまった検証は、2011,12,13,16,19年に検証結果をアップデートしていきました。

長年の検証結果から見えてきた、焼き鳥に合うワインの選び方をご紹介いたします。

部位の『色』に合わせてワインを選ぶ

まず最初にお教えしたいコツは、焼き鳥の部位ごとに合わせる方法です。

とはいえ細かい部位ごとというわけではありません。『色』で判断するだけOKです。

ハツ、レバー、砂肝など焼きあがったときに赤っぽい部位には赤ワイン
モモ、ムネ、手羽、ボンジリのように白っぽい部位には白ワインが合いやすいです。

赤っぽい部位には独特の野性味がありますが、こういった風味にはワインのタンニン（苦さ）がとてもよくマッチします。

これは他のお肉にも言えることですが、牛肉のように赤いお肉の風味に赤ワインが合いやすく、豚肉のようにピンクっぽいお肉には白でも合うのと似ています。
焼きあがりが白っぽいモモなどの部位には（とくに塩の場合）レモンを絞って酸味を加えると心地よい場合がありますが、この効果を白ワインの風味で代用すればさっぱりといただけるというわけです。

塩に白、タレには赤が合う

いろいろな部位のお肉を一度に楽しめるのは焼き鳥の魅力の一つです。赤い部位に白ワイン、また白い部位に赤ワインを合わせるということもあると思います。そんなときは塩・タレ味を使い分けるのがおすすめです。

焦げた醤油の香ばしさが赤ワインの風味と合いやすいことを利用します。白い部位のお肉でもタレ味にすることで赤ワインとの相性がよくなります。逆に塩味なら赤い部位のお肉にも白ワインと合わせやすくなります。

「焼き鳥は一口サイズ」ということを考える

一口サイズのお肉を食べながら力強い味わいのワインを飲むと、せっかくのお肉の風味が消えてしまうかもしれません。焼き鳥のように小ぶりなお肉料理のよさを楽しむためには、繊細さのあるワインを選ぶのがおすすめです。とくに赤ワインの場合はフルボディの強いワインを避けたほうが無難です。例えばフランスのローヌ地方に代表されるグルナッシュ種や、ブルゴーニュのワイン、ボジョレーなど。高級なワインは必然的にボディが強くなる傾向がありますので1,000～5,000円くらいまでの価格レンジのものが良いと思います。また、柔らかな味わいになる傾向の高いナチュラルワインも焼き鳥に合わせやすいカテゴリーです。

焦げ目がつくから、樽熟成のワインを選ぶ

ワインは造られるとき、樽やオークチップが使用されることがあります。ワインに木の影響を与えてバニラのような風味をつけるためです。複雑な風味をつけるために、内側を焼いた樽が使われる場合も。これらのように樽（木）の風味は食材の焦げた香ばしさと相性がよいので、焼き鳥にはぴったりです。樽やオークチップを使用しているワインは合わせるポイントの一つにしましょう。