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ワインのキホン

ワインのつくりかた~醸造による違い、赤・白・ロゼ・オレンジ~

ワインのつくりかた~醸造による違い、赤・白・ロゼ・オレンジ~

ワインはブドウからつくられた醸造酒です。赤、白、ロぜ、オレンジと色が異なるのはなぜでしょう?それは醸造に関係しています。ブドウの収穫から瓶熟成まで、ワインの醸造工程についてご紹介いたします。

ワインは何からつくられる?

ワインはブドウ果実を原料として醸造されたお酒です。
果実を原料とした醸造酒のため、日本の酒税法では「果実酒」に分類されます。
ブドウ100%でつくられており、日本酒やビールと異なり加水は行いません。ブドウは果実の中でも高い糖分を含んでいます。その糖分を発酵させてアルコールに変換し、ワインとなります。
「完熟したブドウを放置していたら自然とワインが出来上がった」これがワインの始まりだと考えられています。

ワインとなるブドウの種類

ブドウの種類には、中近東が原産のヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)、
北米を産地とするヴィティス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)、東アジア種群としてヴィティス・アムレンシス(Vitis Amurensis)などがあります。
ワインとなるブドウはヴィティス・ヴィニフェラ種に多く含まれており、その種類は1,000品種以上あると言われています。

ワインが「赤」「白」に分けられるため誤解されがちなのですが、ブドウはその果皮の色から「黒ブドウ」と「白ブドウ」に分けられます。

関連記事:『ブドウで選ぶマイワイン』品種の違いでワインが選べる、味わいチャート付き☆

ワインの醸造方法

ワインはブドウを収穫するところから始まり、発酵、熟成と段階を踏むことで「ワイン」というお酒になります。おおまかな工程をご紹介します。

① 収穫


ブドウの収穫期にブドウのみを収穫します。収穫期は北半球では9月~11月にかけて、南半球では2月~4月にかけてです。

② 選果


収穫したブドウの中から完熟していないものや腐敗したもの、葉など不要なものを除きます。収穫時に、適切なブドウの房や実を選んで収穫することも選果に含まれます。

③ 破砕


ブドウ果汁を絞りやすくするために果粒をつぶします。圧搾機やプレス機などの機械で行われることが多いですが、伝統的な「足でつぶす」方法もあります。

④ 発酵


破砕したブドウを木樽やタンクに入れ、酵母を入れることでアルコール発酵が始まります。果汁の糖分が酵母によって代謝され、アルコールと二酸化炭素に分解されます。

⑤ 熟成


木樽やタンクで熟成させます。発酵中に発生した澱などが沈殿します。

⑥ 清澄・ろ過


ワインの中の不純物を取り除きます。この時に清澄剤として卵白やベントナイトが使用されることがあります。

⑦ 瓶詰め


ワインを瓶に詰め、栓をします。

⑧ 瓶熟成


熟成させると美味しさが増すタイプのワインは瓶のまま熟成させます。
規定により熟成期間が定められているワインとして有名なのがシャンパーニュ(シャンパン)です。カーヴで最低15か月間熟成しなければなりません。


以上がワインができるまでの工程です。
次に、ワインの色による醸造工程に違いがありますのでみていきましょう。

「赤ワイン」「白ワイン」「ロゼワイン」それぞれで醸造工程が少しずつ異なり、ワインの色の違いに影響しています。

赤ワインの醸造

赤ワインでは「浸漬」という工程があります。
破砕の段階で黒ブドウの果皮や種子を取り除かずにブドウ果汁に漬け込み、アルコール発酵を行います。これによりブドウの果皮、種子から赤ワインの色素成分(アントシアニン)や、渋味成分(タンニン)などが、アルコール発酵中の液体に浸み出していきます。この工程を「マセラシオン」と呼び、赤ワイン特有の色素が抽出されます。

【より詳しい醸造工程はこちら】関連記事:赤ワインはどう造られる?醸造方法とは?

白ワインの醸造

白ワインでは破砕の段階で果皮や種子を取り除き、果汁だけを絞り出します。この果汁だけで発酵を行うため、白ワインの色はブドウ果汁の色そのままです。
白ワインは白ブドウだけではなく、浸漬を行わなければ黒ブドウでつくることもできます。

【より詳しい醸造工程はこちら】関連記事:白ワインはどう造られる?醸造方法とは?

ロゼワインの醸造

ロゼワインをつくるにはいくつかの方法があります。
先ほど「赤ワインの醸造」でお話ししたマセラシオンの際に軽く色づいた段階で果汁のみを抜き取り発酵させる『セニエ法』。
黒ブドウと白ブドウを混ぜた状態で発酵させる『混醸法』などがあります。

【より詳しい醸造工程はこちら】関連記事:ロゼワインはどう造られる?醸造方法とは?

オレンジワインの醸造

一般的にオレンジワインは「白ブドウを破砕し、果皮と種子を漬け込んで発酵したオレンジ色のワイン」を指します。
赤ワイン同様に白ブドウを果皮や種子ごと発酵(マセラシオン)することでアルコール発酵中の液体にその成分が抽出されてオレンジに色づきます。

関連記事:オレンジ系ワイン入門

ワインの酸化防止剤(亜硫酸)について

ワインには酸化を防いだり酵母の働きを止める目的で亜硫酸(二酸化硫黄)が添加されることがあります。
皮をむいたリンゴやゴボウの切り口は褐色に変化していきますが、これはラッカーゼやチロシナーゼといった酸化酵素によるものです。
ワインでも同様に果汁が褐変してしまうため、亜硫酸を加えることで酸化酵素を阻害します。さらに亜硫酸には殺菌作用もあるので、ワインにとっては薬のような存在です。

亜硫酸はブドウが発酵してワインになる過程で副産物として自然に生成されます。そのため亜硫酸は添加していなくても、ワインには必ず自然発生した亜硫酸が含まれます。
添加物ですが、決して悪者ではありません。

最後に

ここまでワインの醸造についてお話してきました。
簡単にご説明しましたが、少しでも興味のきっかけになっていただけたらと思います。
「色の違いは醸造工程にあり」そんな違いをワインと共に楽しんでくださいね。

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