焼肉とワイン、検証しました
焼肉とワインのペアリングは以前から何度も検証している人気企画。
今回はお肉大好きのモトックス社員が、肉の部位を細かく分類し、それぞれに合うワインを真剣に選びました。
「万能ワイン」から「部位別の相性抜群なワイン」まで幅広く紹介いたします。
いろんなお肉と合う 万能ワイン5選
1.ロゼ泡:バルディビエソ ブリュット ロゼ
ロゼスパークリング特有のふくよかな果実味と優しい酸味が、どんな焼肉の部位や味付けにもマッチします。
赤身・脂身を問わず合わせやすく、意外にもユッケのような卵を使った料理にも好相性。
口の中をすっきり整えながら、肉の旨みを引き立ててくれます。
2.赤の万能タイプ:ファウンド・ストーン シラーズ
柔らかな果実味とほのかなスパイス感が魅力の1本。脂身の多い部位から赤身まで、どの部位にもバランスよく寄り添い、飲み飽きしない味わいです。
驚くべきは、付け合わせのキムチとの相性まで良いこと。辛味や香りをやさしく包み込み、全体を調和させてくれます。
3.白の万能タイプ:フェウド・アランチョ グリッロ
果実味がしっかりしていながらも、脂にスーッと馴染む心地よさが印象的な白ワイン。
特に脂身との相性が抜群で、飲み口の軽やかさが口の中の重たさをリセット。甘みと旨みが重なり合い、焼肉の脂を美味しく変化させてくれる“魔法”のような1本です。
4.カベルネ・ソーヴィニヨン【おすすめはタン】
強すぎないタンニンと、焼肉にマッチする程よいボリューム感が特徴。特に、しっかりとした歯ごたえのタンとは抜群の相性で、肉の旨みをぐっと引き立てます。
赤ワインの入門としても親しみやすく、タンだけでなく他の赤身系部位ともバランスよく楽しめます。
5.ピノ・ノワール【おすすめはホルモン】
ピノ・ノワールの繊細な酸味と滑らかな口当たりが、脂の多いホルモンと美しい調和を生み出します。
ワインの優しさが脂を包み込み、後味をすっきりと仕上げてくれます。感動的なペアリング体験ができる1本です。
部位別に選ぶワイン
もっと細かくワインと合わせたい!という方のために、部位別のおすすめワインをご紹介します。
焼肉は部位ごとに違った味わいを楽しめるのが魅力です。その違いに合わせてワインを選べば、美味しさがさらに引き立ちますよ!
タン × 爽やかな白
シャキッとした歯ごたえと塩味が魅力のタンには、ミネラル感や酸が心地よい白ワインがおすすめです。
レモンをかけたような爽快感を演出するワインが、シンプルな味付けと絶妙にマッチします。
フェウド・アランチョ インツォリア
豊かなミネラルと引き締まった酸が、塩タンにぴったり。ミスジやリブシンのような赤身のあっさり部位にも合います。
・ミスジ…牛の肩の部分にあたり、赤身で肉質もよく、あっさりとした味わいが特徴
・リブシン…リブロースの真ん中の部分。適度な脂肪分と豊かな旨みが特徴
シンプルで美味しい白ワインなので、合わせるお肉もあっさりしていてシンプルな味付けがおすすめです。
コーテ・マス ソーヴィニヨン・ブラン
爽やかな酸味がレモンやネギの香りにマッチし、タンの旨みを引き出し、後味をすっきりと仕上げてくれます。
ランソンブラッククリエーション
爽やかな酸味がレモンやネギの香りにマッチ。瓶内二次醗酵のシャンパンが、タンの繊細さに寄り添い、脂をさっぱり包み込んでくれます。
ロース × ほどよいタンニンと果実味の赤
脂と赤身のバランスが絶妙なロースには、ボリューム感がありながらも渋みが強すぎない赤ワインを。お肉の甘さとワインの果実味が溶け合う、王道ペアリングが楽しめます。
コーテ・マス カベルネ・ソーヴィニヨン
脂のあるロースには、酸やタンニンでさっぱりさせてくれる赤が抜群。焼肉との相性の良さを実感できる1本。
ラッチ・デ・ライム 赤
果実味とスパイス感が程よく、ロースはもちろん、サガリやシンシンなど赤身系の部位とも抜群の相性。
・サガリ…牛の横隔膜。程よい脂質で食べごたえもありながらヘルシーな部位。
・シンシン…内モモ。適度な脂がのった赤身。
程よい飲み口のワインには、程よい重さのお肉を合わせる。ワインと食材のボリューム感がピッタリでした。
ハラミ × ジューシーな旨みに寄り添う赤
柔らかくジューシーな肉質のハラミには、果実味がしっかりしたアメリカンワインがおすすめ。肉の甘さを引き立て、濃厚な味わいを引き締めます。
ストーン・ヴァレー レッド・ブレンド
ジューシーな赤身には果実味しっかりのジューシー赤がよく合います。
カルビ × 濃厚な旨みに負けないフルボディ赤
脂がしっかりとのったカルビには、ボリュームたっぷりでジューシーな赤ワインを。焼肉の「ガツン系」代表には、ワインもパンチのあるタイプが最適です。
コート・ド・ブッフ
濃いお肉には濃いワイン!どっしりとした骨太な味わいが、カルビの濃厚な脂と完璧に調和します。
タロ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア
濃厚で果実味の強い南イタリア赤。カルビだけでなく、サーロインのような贅沢な部位にも好相性。まるでワインがソースのように肉を包みます。
ホルモン × 樽の香り
脂が多く濃厚なホルモンには、ワインにもしっかりとしたコクが必要です。樽熟成による香ばしさや厚みのある味わいが、ホルモンのボリューム感と好バランス。
ラ・フォルジュ・エステイト シャルドネ
ワインの持つ程よい樽感が、ホルモンのような脂の多いお肉にも負けない味わい。
特にシマチョウ(大腸)、コブチャン(小腸)との相性が抜群でした。
お肉のボリューム感とワインのボリューム感がよくマッチし、互いの旨みが引き出されます。
ベラモンテ ピノ・ノワール
フレンチオークの香りが脂の甘みと見事に調和。ホルモンの脂と絶妙に溶け合う、意外性のある組み合わせでした。
ヒレ × 上質なイタリア赤
脂が少なく上品な赤身のヒレには、タンニンが滑らかでエレガントなイタリアの赤ワインがベストマッチ。肉の味わいを邪魔せず、しなやかに寄り添います。
ロッソ・デイ・ノートリ
ワイン好きも唸った最高の組み合わせ!ミネラル感と酸がヒレの上品な旨みに寄り添い、相乗効果を発揮しました。
焼肉とワインのペアリング早見表
部位 | 味の特徴 | 合うワインのタイプ | おすすめ銘柄例 |
---|---|---|---|
タン | 塩味/さっぱり | ミネラル感のある白/白泡 |
フェウド・アランチョ インツォリア コーテ・マス ソーヴィニヨン・ブラン ランソン ブラック クリエイション |
ミスジ・リブシン | 赤身/あっさり | 爽やか系白 | フェウド・アランチョ インツォリア |
ロース | 赤身+脂/中程度のコク | ミディアム赤(ややタンニン) |
コーテ・マス カベルネ・ソーヴィニヨン ラッチ・デ・ライム 赤 |
サガリ・シンシン | 赤身/やや濃い | 果実味と酸のバランスが良い赤 | ラッチ・デ・ライム 赤 |
ハラミ | 赤身+ジューシー | 果実味の強い赤 | ストーン・ヴァレー レッド・ブレンド |
ホルモン | 脂多め/甘辛い | 樽香のある白/軽めの赤 |
ラ・フォルジュ・エステイト シャルドネ ベラモンテ ピノ・ノワール |
ヒレ | 赤身/上品・柔らか | 上質な赤 | ロッソ・デイ・ノートリ |
カルビ | 脂多め/濃厚 | フルボディ赤 |
コート・ド・ブッフ タロ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア |
サーロイン | 赤身+脂/濃厚で上品 | 果実味・コクがある赤 | タロ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア |
焼肉に合うワインの選び方
焼肉に合うワインを選ぶ際のポイントは、以下の通りです。
肉の部位=脂と赤身のバランスを見る
・脂が多い部位(カルビ、ホルモンなど)には、濃厚でパワフルなワインを。
・赤身の部位(ヒレ、ロース、ハラミなど)には、果実味や酸がしっかりしたバランスの良いワインを。
味付け=塩かタレか、レモンか
・塩・レモンなどシンプルな味付けには、白ワインやスパークリングが好相性。
・タレ焼きや濃い味付けには、赤ワインがおすすめ。特にフルボディや樽熟成タイプが合います。
焼肉とワインのペアリングには、まだまだ知られていない美味しさがたくさんあります。気になるワインがあれば、ぜひ次の焼肉で試してみてください。