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【参加レポート】イタリア・サンテロ オンラインワイナリーツアー

【参加レポート】イタリア・サンテロ オンラインワイナリーツアー

うだるような暑さが続いた2022年の6月。火照る体がキリっと冷えたスパークリングワインを求めている!ということで、6月30日に行われた「サンテロ オンラインワイナリーツアー」に参加してきました。

世界で大人気のスパークリングワインメーカー サンテロ社

モトックスが企画・運営するオンラインベント「モトックス・オンライン」のワイナリーツアーでは、ZOOMアプリを使って世界のワイナリーとライブ中継をつないで、まるで現地を訪れているような気分が味わえます。

今回の訪問先はイタリア ピエモンテ州にある世界的に有名なスパークリングワインメーカー「サンテロ」。なんと年産3,500万本、世界80か国に輸出をする大規模な生産者さんです。自社畑60ha、契約畑300ha 合計360haの畑を所有しています。東京ドーム約78個分の広さ、というと、その大きさをなんとなく実感していただけるのではないでしょうか。

メインの商品はなんといってもスパークリングワイン。ワイナリーが位置するエリアのD.O.C.Gワインである甘口のアスティをはじめ、辛口、甘口、低アルコールなどバラエティ豊かなワインを造っています。スパークリング以外にも、バルベーラなどピエモンテ州の固有品種でスティル(泡なし)ワインも生産しています。

サンテロのワインの特徴は「高品質で信じられないくらいリーズナブル」であること、そして「センスがいい」こと。
おいしいワインが、手にとるとワクワクするようなユニークでおしゃれなボトルに詰まっている、そんな幸せなワインを造ってくれるサンテロ社にヴァーチャルで潜入してみたいと思います。

規模は大きくなっても初心変わらず。4代続くファミリーワイナリー

ツアーのガイドは、サンテロ社で長年エクスポートマネージャーを務めるエレナさん(写真右)。笑顔がとっても素敵です。

甘口ワイン アスティのブドウであるモスカートが育つ丘に囲まれた、近代的で大きなワイナリーに入ると、まずはエントランスに数々の近代的なアート作品がたくさん飾られています。作品に描かれている「9・5・8」という数字は、サンテロ社の創業1958年からとったもの。今年で創業65年目を迎える、歴史あるワイナリーさんなのです。

エントランスの階段をのぼると、アート作品とともに飾られた1枚の古い写真が。

サンテロの創業者であるピエトロ・サンテロ氏とご家族の写真です。もともとは小規模・家族経営のワイナリーからスタートし、今やイタリアを代表するワイナリーにまで成長したサンテロ社ですが、「徹底的に品質にこだわる丁寧なワイン造り」と、「家族経営」というところは四代目である現在も全く変わっていません。先述した「東京ドーム約78個分の広さ」の畑で、なんとその約9割を手摘みで行い、高い品質を維持しています。そして今なお、サンテロファミリーが、それぞれワイナリーの重要なポジションを担い、家族全員でワイナリーを支えています。

細部まで行き届いた社長の思い

さて階段の先にはガラスの窓があり、そこから下を眺めると、そこにはまさに今ボトリング真っ最中の製造ラインが見えます。

そこで気づくのが、ワイナリーの美しさ。掃除が行き届いて清潔であることはもちろん、ですが、製造ラインの壁にも部分的にビビッドなペインティングが施されていて、見ているだけで気分が明るくなる空気で満ちているのがよくわかります。そして最新の設備が並んでいることもわかります。

ここには四代目サンテロ社長であるジャンフランコさんの
■働く人が常に幸せで笑顔でいること
■常に進化をするワイナリーであること という思いが詰まっているのです。

「働く人が常に幸せで笑顔でいること」。
毎日この製造ラインに来る人が幸せな気持ちでここにきて、幸せな気持ちで働けるように、と壁をいろいろな明るい色でペイントしたそうです。実際に、ワイナリーのツアー中にエレナさんがすれ違う従業員さんたちはみなさん笑顔で、カメラに向かって手を振ったり、ポーズを決めてくれ、みなさんがサンテロ社で働いていることを心から楽しんでいることが伝わってきました。

「常に進化をするワイナリーであること」
サンテロ社では、1年ごとに「ワイナリーのある部分を改善する」という計画をたてているそうです。今年はセラーを、そして次はワインの醸造場を、といったように計画的に設備投資をしていくことで、常によりよく、そして前に進んでいこう、という社風を持っています。

「大人の社会見学」!ボトリングラインに潜入

そんな社長の思いが詰まったワイン製造ラインに、エレナさんのカメラでいよいよ入っていきます。かなり音が大きい、とのことで音声を切って映像のみ、ではありましたが、その大きさと全く無駄のない合理的な流れは圧巻でした。

ワイナリーには2本の製造ラインがあり、1つは1時間に1万5000本、もう1つは8000本のボトリングが可能だそうです。まずは空のボトルがパレットで運ばれてくるところからスタートし、ワイン注入、コルクの打栓、ラベリングから、最後は出荷されるパレットに積まれるところまでが、流れるように進んでいきます。

見ているとラインで働くロボットが愛しくなり、そしてベルトコンベヤーにお行儀よく整列して進んでいくワインボトルたちがかわいく見えてくるのが不思議です。

ラインの最後には「9・5・8」サンテロTシャツを着たスタッフさんたちが厳しくチェックをしながら作業をされていて、エレナさんいわく、これは各国のワインインポーター(モトックスも含む)からの多種多様な商品仕様のリクエストに間違いがないよう対応をしているところだそう。1つのミスが命取りになってしまうので、みんな真剣に作業されています。

品質のよいものを間違いなく届けるための設備投資は必須。でもそれだけではだめで、最終的に「いいものを届けよう!」という働く全ての人の気持ちが同じ方向を向いていることがさらに大事なんだ、ということに気づかされた製造ライン見学でした。

ワインで世界は繋がっている

お次は、全てのワインが保管される大きなセラーへ移動します。倉庫の中では、ワインが入った段ボールを何段も積んでからラップでぐるぐる巻きにしたパレットが規則正しく積み上げられ、出荷をいまかいまかと待っています。そのパレットの中には、見覚えのある天使のイラストの箱が!

「そう!これは天使のアスティ。(天使ラベルはモトックスオリジナル)。ここは日本に送るワインですよ!」とエレナさん。
「こうやって、みなさんが飲んでいるワインが旅立つ場所を見てもらえるなんて素敵だわ!」と仰ってくださいましたが、もちろんそれは参加しているみなさんも同じ気持ちだったようで「今、丁度アスティを飲んでいます!」と、チャットにたくさんのコメントが寄せられました。オンラインとはいえ、日本とイタリアがワインでちゃんとつながっているということを実感する嬉しい一瞬でした。

今回ツアーだけ!特別な料理ショーでペアリング

さて、ツアーも後半に入り、エレナさんはテイスティングルームに移動です。テイスティングルームには、社長さん、そして醸造責任者のアンドレアさんが待っていてくれました。
そして今回のツアーの特別ゲスト、ミシュラン1つ星レストラン「ディエゴ・ボンジョヴァンニ」からシェフ・ディエゴご本人も!

なんとこの日のためだけに、シェフがレシピを開発してくれていて、カメラの前で実際にお料理をライブで作ってくれる、というサプライズが用意されていました。しかも家で真似できるように簡単、かつ日本の食材でも再現しやすいレシピを、3本のワインそれぞれに編み出してくださる、という力のいれよう。素晴らしすぎます。

お客様からも「早速作ります!」「美味しそうです!」とたくさんコメントがチャットで寄せられ、ツアーは大盛り上がりのうちにエンディングを迎えました。ツアーの細部いたるところに、「みなさんに思いをお届けしたい!」「ワインとツアーを楽しんでほしい!」というチーム・サンテロの思いが伝わってくる本当に温かい時間でした。

今回教えてもらったお料理は、別のコラムでご紹介しています。

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