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- フランス ボルドー
ヴィニョーブル・ジェイド
Vignobles Jade
ボルドー右岸に息づく、精緻で未来志向のサン・テミリオン・ワイン
銘醸ワイナリーの技術が集結。緻密な味わいの設計を行うシャトー
ヴィニョーブル・ジェイドはサン・テミリオン内に2つ、アントル・ドゥ・メール北部に1つのシャトーを所有する生産者です。各地の優れた土地を幸運にも手に入れることができたヴィニョーブル・ジェイドは、また幸運にも強力な醸造チームのもとでワイン造りを行っています。
あのペトリュスをボルドー最高峰の存在に至らしめた「ベルエ氏」
ヴィニョーブル・ジェイドの赤ワインの醸造を主に見ているのは、ジャン・クロード・ベルエ氏とその息子のジェフ・ベルエ氏。ジャン・クロード・ベルエ氏と言えば、1964年よりペトリュスで44年間ワイン造りを行ってきた醸造家です。まさにペトリュスの名声を現在にまで継承した張本人。2008年に引退後は、息子ジェフと共にホームエステートであるヴュー・シャトー・サン・タンドレでワイン造りを行う傍ら、いくつかのシャトーでコンサルタントとして活躍しています。その一つがヴィニョーブル・ジェイドのワイン。品質に厳格な彼らは、本当に気に入ったワインにしか自らの名前を書くことを許していません。ヴィニョーブル・ジェイドの裏ラベルにはしっかりと「Berrouet(ベルエ)」の名前が刻まれてます。
ジャン・ルイ・シャーヴのノウハウをボルドーに持ち込む「ニコラ・ジェレ氏」
栽培から醸造まで担うニコラ・ジェレ氏は北ローヌの最高峰ジャン・ルイ・シャーヴやニュージーランドで経験を積みました。ヴィニョーブル・ジェイドに移った彼は奥深さのあるワインを造るにあたって様々な手法を持ち込みました。
・非常に長く、優しいプレス
・多めの澱と共に醗酵
・非常に低い温度での醗酵(白:約13-16℃、赤:約13-25℃)
さらに、ローヌでの経験から、亜硫酸を控えつつオーク樽で長めに熟成させるという手法も導入しました。その結果、ワインは非常に高い香りを保ちつつ複雑味のある味わいを表現します。
”Sensitive crystallisation”。DRCも着目するブドウのポテンシャル評価手法とは?
Sensitive crystallisation(感応結晶化あるいは銅塩結晶化とも)とは、ワインやブドウ液を特殊な方法で分析にかけ、できる結晶の形を観察する方法です。結晶の広がり方や乱れから、ワインのバランス、生命力、栽培・醸造の状態を読み取ることができるといわれています。主にビオディナミの生産者が分析の一手法として活用しており、DRCでも分析を行っているMargarethe Chappelle氏がヴィニョーブル・ジェイドで活躍しています。
シャトー・フルール・ド・リス
シャトー・フルール・ド・リスは銘醸地ひしめき合うサン・テミリオンの丘のすぐ麓、粘土石灰土壌が続くエリアに位置しています。
石灰岩由来のテロワールからは酸が引き締まった、高級感のあるスタイルのワインが生まれます。
加えてベルエ氏がペトリュスで培ったノウハウも入り、表現力の高いワインに仕上がります。
ワイン造りは「果実のピュアさをいかに残すか」を主眼に行われます。具体的な手法として、
・ブドウは破砕せず全粒醗酵
・ルモンタージュは控えめ
・醗酵温度は低め(13~25℃)
・新樽の使用は控えめ(最大でも15%程度)
・大樽(ストッキンジャー)やアンフォラを使用し、樽のニュアンスを抑える
等を取り入れています。
シャトー・ド・レタンプ
シャトー・ド・レタンプは、ボルドー屈指のシャトー、シュヴァル・ブランやフィジャックにほど近いエリアにわずか1.5haの畑を所有するワイナリーです。ボルドーを代表する白品種ソーヴィニヨン・ブラン100%で造られ、低い温度で樽醗酵・樽熟成することで複雑な香りと味わいに仕上がります。このエリアで白ワインを手がけることは非常に珍しく、レタンプの畑に最適な特別なソーヴィニヨン・ブランのクローンを、苗木業者がレタンプ専用に選抜しています。ソーヴィニヨン・ブランでも一般的なAOCボルドーのものとは香りのプロファイルが少し異なり、香りが非常に高く出るのが特徴です。
シャトー・ラ・ルービエール ミュスカデル
ボルドー全土でわずか7%! 超珍しいミュスカデル100%のワイン
アントル・ドゥ・メール北部に位置するシャトー・ラ・ルービエールが所有する20haのうち、わずか0.2haの畑にのみ植えられているミュスカデルで造られたワイン。ミュスカデルはボルドーの伝統的な白ブドウですが、ボルドー全土でもわずか7%程度しか植えられていない珍しい品種です。使用している生産者も少なく、隠し味程度にブレンドをするのがほとんどです。病気にかかりやすい品種で管理が難しく、あえてミュスカデルを増やそうとする生産者ほとんどいません。しかし、シャトー・ラ・ルービエールではミュスカデル100%のワインを醸造。
生産量はわずか900本!全房醗酵を行い、1年使用樽で醗酵熟成を行うことで果実のピュアさを保ちつつ非常に地味深い、奥行きのあるワインが生まれます。良い年にのみ生産される非常に希少なワインです。
シャトー・ラ・ルービエールは、1837年からテイシュニー家が代々受け継いできた歴史あるワイナリーです。かつてはバルクワインとして販売されていましたが、その買い手は、なんとあのペトリュスを手掛けるムエックス家でした。ペトリュスの醸造を40年以上にわたり担った名醸造家ジャン・クロード・ベルエ氏が、この畑のポテンシャルを高く評価し、ムエックス家がワインを買い付けていたのです。そして2015年、テイシュニー家のパトリック氏と娘のカロリーヌ氏がワイン事業の本格的な発展に乗り出したことを機に、栽培・醸造の改革を推進。歴史あるシャトー・ラ・ルービエールは、新たな品質を追求するワイナリーへと生まれ変わりました。
ボルドーでは珍しい!228L樽を使う理由
通常ボルドーでは225Lのオーク樽熟成を使用します。しかし、ヴィニョーブル・ジェイドでは、ブルゴーニュで一般的な228Lの樽を使用します。わずか3Lしか異なりませんがそこには大きな違いがあります。ブルゴーニュ樽(228L) はボルドー樽(225L)に比べてずんぐりな形状をしています。その結果、ワインが澱と接触する面積が増え複雑さや厚みを味わいにもたらします。また、澱はワインを酸化から守る効果もあり、添加する亜硫酸も減らすことが可能となり、仕上がったワインはより香り豊かなものになります。
オーナー テイシュニー家
2015年、パトリック・テイシュニー氏はコリゼ・グループの経営実務から退き、かねてより情熱を注いできたボルドーワインの世界へと移りました。同年、娘キャロリーヌも高級ブランド業界での職を辞して父に合流します。一家はサン・テミリオン・グラン・クリュの2つのシャトー、シャトー・フルール・ド・リスとシャトー・レタンプを取得。さらに、一族が古くから所有するモンテュッサンのシャトー・ラ・ルービエールを加え、ワイン事業を本格的に拡大しました。
2018年にはヴィニョーブル・ジェイドがさらなる発展を遂げ、自然栽培を実践するサン・テミリオン・グラン・クリュの畑を取得。この区画からもう一つのワイン、フォンフルーリーが誕生しました。総面積67エーカー(約27ha)となった畑では、サン・テミリオン・グラン・クリュをビオディナミ農法で栽培。テイシュニー家は、すべての所有畑を自然栽培へ転換するとともに、環境認証であるHVE(高環境価値認証)の取得を進めています。また、ボルドーの建築家トマ・クレボウスキー氏の協力のもと、革新的な設備導入と醸造施設の全面改修を実施し、さらなる品質向上を図っています。
キャロリーヌ・テイシュニー氏