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フランス ブルゴーニュ

ラ・シャブリジェンヌ

La Chablisienne

シャブリと正面から向き合い、「ミネラル・エモーション」を表現する
最良の生産者協同組合
~ラ・シャブリジェンヌ~

シャブリと正面から向き合い、「ミネラル・エモーション」を表現する最良の生産者協同組合

 シャブリと正面から向き合い、シャブリのテロワールを表現し続けているラ・シャブリジェンヌ。現在およそ300名ほどの組合員からなる生産者協同組合です。設立は1923年、当時経済危機に直面したシャブリ地区の生産者たちが創設しました。

 その後、より高品質で独自のスタイルを持ったワインの生産に注力するため、シャブリジェンヌが主体となって収穫を行い、組合員からはワインではなくマストの形で受ける体制を構築。この手法が今日のシャブリジェンヌの特徴を決定づけており、彼らのシャブリが名声を集める基盤になっています。

 現在ではシャブリ全体の1/4程度を生産する恵まれた環境とテロワールへの飽くなき探求心から、シャブリを代表する最良の生産者協同組合として知られています。

シャブリのテロワールを表現する「ミネラル・エモーション」

 ラ・シャブリジェンヌでは、「ミネラル感、すなわちテロワールの表現を大切にすること」をポリシーにワイン造りを行っています。彼らのその信念は「ミネラル・エモーション」という言葉に集約されています。シャブリをシャブリたらしめているもの、それこそがミネラル感なのです。

 

【シャブリという「土地」特有の個性】

 世界中で栽培されているシャルドネ種ですが、シャブリには古来「火打ち石のような」という表現が使われているように他の地域には見られない特有の個性がありました。澄んだ透明感があり、軽やかなミネラル感は他の地域とは明確に違うもの。それは、このミネラル感が「シャブリ固有のもの」であることを示しています。

 

【ミネラル・エモーションの表現者たち】

 ではそのミネラル感は具体的にどこから来るのでしょうか。ラ・シャブリジェンヌでは、「ミネラル・エモーション」とは

①キンメリジャン土壌に含まれるミネラル成分

②シャブリの冷涼な気候

③ブドウの果実に含まれる酸

 から表現されていると考えています。小さなカキの化石が多く含まれるキンメリジャン土壌では、石に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラル分を地中の微生物が分解することでブドウへ吸収されると考えられています。また、ミネラル感とは単に化学的な「ミネラル分」のことだけを指すのではなく、味わいにフレッシュさをもたらす「酸」も重要な要素であると彼らは言います。シャブリの冷涼な気候、そして風土に適応したシャルドネからもたらされる酸、これらを統合して「ミネラル・エモーション」は表現されているのです。

「ミネラル感」こそシャブリ 「ミネラル感」こそシャブリ

【動画】シャブリについて

シャブリのアぺレーション、土壌、歴史など。

3D地図や映像で視覚的にシャブリをとらえる動画。

 

 

https://youtu.be/L2tm-ACfo_g

シャブリたる所以、キンメリジャン土壌

 パリとボーヌのちょうど中間に位置するシャブリ。スラン川の両岸にブドウ畑が広がり、特有のミネラル感で世界中で愛される白ワインを産出しています。ではそのミネラル感はどこから来ているのか?それはシャブリ特有の土壌、「キンメリジャン」です。

 キンメリジャン土壌の原型はおよそ1億5千万年前、後期ジュラ紀に形成されたといわれています。この頃のシャブリはむしろ湖のような景観で、浅瀬のようになっていた場所に生息していた絶滅したカキの仲間や、その他の軟体動物たちが数多く生息していました。彼らの化石が今日キンメリジャンと呼ばれる非常に特殊な地層を作りだしたのです。

 今日キンメリジャン土壌は主に泥灰土と石灰石、そして堆積された小さなカキなどの化石によって構成されています。この特有の土壌がラ・シャブリジェンヌのワインたちに鋭いミネラル感を与えてくれています。

太古の昔は海だった 太古の昔は海だった

リュット・レゾネを実践し、誇り高きシャルドネと向き合う

リュット・レゾネ(減農薬)農法を実践

 ブドウ栽培は、全組合員がラ・シャブリジェンヌ社の定める方針に沿って行うよう厳格な指導がなされ、リュット・レゾネの原則に従ったブドウ栽培をしています。土壌やブドウの樹の質を大切にし、細やかな手入れを怠らないことが大事。またラ・シャブリジェンヌには専門の栽培チームがあり、実際に毎日畑まで出向いて農家と栽培について話し合います。自社で畑の状態を完璧に把握している、これこそがラ・シャブリジェンヌが最良の生産者協同組合と評される秘密です。

 

12世紀から続くシャルドネ栽培

 シャブリの名声はその誇り高きブドウ品種「シャルドネ」によるもの、とも言えるかも知れません。12世紀にシトー派の修道僧によって植えられて以来、先人たちは最良のテロワールの追及、クローンの選抜、栽培方法の研究、醸造技術のノウハウをいまに伝えてきました。こうした先人たちの功績なしに、今日のシャブリを理解することはできません。

12世紀から続く栽培の歴史 12世紀から続く栽培の歴史

収穫した大切なブドウを劣化させることなく果汁にしてからワイナリーへ

 収穫日はブドウの成分分析と試食によって区画毎に決められています。また、協同組合の農家が栽培しているブドウは全てシャブリジェンヌが買い取ることによって、より高品質なブドウを安定して手に入れることが可能になります。

 また、最大の特徴は収穫されたブドウは組合員によってできるだけ早く圧搾され、マスト(ブドウ果汁)の状態でワイナリーまで運ばれること。そうすることで、ブドウ果実のまま移動させるよりも品質の劣化が少ないようにしています。そのために組合員は空気式圧搾機を一軒に一台、もしくは数軒で一台所有しています。

最適な収穫日を毎年設定します 最適な収穫日を毎年設定します

シャブリを知り尽くした醸造チーム

 醸造責任者であるヴァンサン・バルトモン氏を中心とした醸造チームは極めて優秀で、まさにシャブリのプロフェッショナル。純然たるシャブリ・メーカーであるラ・シャブリジェンヌでは数多くのアペラシオンを毎年造り上げます。そうして豊富な経験を積んだ彼らはシャブリのエキスパート集団といえるでしょう。

 また、ラ・シャブリジェンヌは規模の大きな生産者ですがワイン造りにとって何が重要かを知っています。すなわち、時にワイン造りは醸造家のインスピレーションを大事にすべき、ということです。ラ・シャブリジェンヌでは醸造面での大きな権限をヴァンサン・バルトモン氏に与えることで、より品質を重視したワイン造りを実現させています。

醸造責任者:ヴァンサン・バルトモン氏 醸造責任者:ヴァンサン・バルトモン氏

時をかけ、じっくりテロワールと向き合う

 ワイナリーでの醸造はそれぞれの組合員によって届けられるマストを受け入れるところから始まります。醸造は全てシャブリ地区の土壌が持つポテンシャル、つまりシャブリのテロワールを最大限に引き出すことを第一の目的としています。彼らのワイン造りにおけるポリシーはシンプル。

• 無理かつ性急な方法は採らない。それぞれのワインにとって理にかなった選択が可能となる
• 品質を確かめる試飲こそが「第一の手段」である。
• 醸造における選択・決定はそれぞれのテロワールを考慮して行われる。
• 醸造と熟成はステンレスタンクもしくはオーク樽によって行う。テロワールをより純粋に表現するため、オーク樽の選定は非常に注意深く行う。
• 等級(クリュ)によっては、シュール・リーで樽熟成をし、期間も延長する。
• アイテム別に1ヴィンテージ分全量1回のボトリングで瓶詰めする。

といったことを実践しています。

 そのためにラ・シャブリジェンヌ社は近代的で、かつ大きな醸造設備を有しています。それによって上記に掲げる信念を実践することが可能となります。「最大の生産量を誇りながらも、高品質である」このパラドックスもラ・シャブリジェンヌの秘密のひとつと言えます。

最先端の醸造設備 最先端の醸造設備

シャブリ全域を網羅する美しきパーセル・コレクション

 ラ・シャブリジェンヌではプティ・シャブリからグラン・クリュまで、素晴らしい条件を備えた畑を揃えています。それぞれに強い個性をもった畑は全てワイナリーにとって宝石のように大切なもの。彼らは誇りを持って言います。
 
「我々の宝は、シャブリで最も美しいパーセル・コレクションです」と。
 
 またシャブリにおいて、畑の個性を表現するために重要な要素が「その畑がどの方角を向いているか」です。ラ・シャブリジェンヌが所有している畑の大部分は南東、南、もしくは南西向きと好条件のもの。そしてそれぞれの畑をテロワールを熟知した組合員が担当することで、素晴らしいブドウを収穫することができるのです。

シャブリ地図 シャブリ地図

プロフェッショナル向けの上級ブランド「ラ・シャブリジェンヌ」

 シャブリ全体の1/4ほどの生産量を誇るラ・シャブリジェンヌですが、実は品質レベルで厳しくランクを分けています。その中でもワイナリーの名を冠するワインは多くの厳しい選別を経てリリースされる、プロフェッショナル向けの上級ブランド。「ラ・シャブリジェンヌ」の名を冠するワインは、

・畑における選別

・プレス後の品質確認

・アルコール醗酵後の品質確認

 を経て、最高ランクと認められたキュヴェのみが名乗れるのです。実際に「ラ・シャブリジェンヌ」のワインはパリの3ツ星レストランを始めとした名だたるレストランにオンリストされるなど、世界中のワイン・プロフェッショナルに愛されています。

真にクラシックでフルーティな上級キュヴェ・シャブリ 「ラ・ピエレレ」

 ラ・シャブリジェンヌでは毎年30を超えるシャブリをリリースしています。この中で最も親しみやすく、かつシャブリのテロワールに触れることができるワインが「ラ・ピエレレ」です。「ピエレレ」とは「石」を意味する造語。まさにシャブリのテロワールを体現しているワインといえます。厳しい選別を経た上級キュヴェを使用し、最もクラシックで、フルーティなスタイルに仕上がっています。
 

ラ・ピエレレ=石 ラ・ピエレレ=石

多様な表情を魅せる「プルミエ・クリュ」

 シャブリ中心部を流れるスラン川の両岸に広がり、その全てが異なる特徴を持つ19もの「シャブリ プルミエ・クリュ」。これらのワインたちとの出会いは、シャブリの偉大なるキンメリジャン・テロワールをより深く理解させてくれます。プルミエ・クリュは南東・もしくは南西向きの斜面に位置し、それぞれに独特な個性をもつ一級畑。熟成にも向き、プルミエ・クリュがその真に素晴らしい姿を見せるのは、ワインが作られてから6~8年後と言えます。

 

シャブリ プルミエ・クリュ ヴァイヨン

南東向き。フィネスと調和したミネラル感。食事に合わせやすい
 
ヴァイヨンはグラン・クリュなどがある丘とは反対側に位置する左岸の畑で、南東向き。味わいは上品で、フィネスがあり、フローラルなアロマ。全体的にやわらかな印象で調和しており、正統派の優美なシャブリ。食事に合わせやすいワイン。

 

シャブリ プルミエ・クリュ フルショーム

グラン・クリュにほど近い南西向きの畑。華やかで洗練されたミネラル感

全プルミエ・クリュ中で最高クラスの品質を誇る
 
フルショームはプルミエの中でもトップクラスの品質を誇る畑。グラン・クリュとほど近い斜面に位置し、畑の向きもグラン・クリュと同様の南西向きと素晴らしい条件を備えています。華やかで洗練されたミネラル感が特徴的。スタイルとしては女性的で、長熟に向いているワイン。

 

シャブリ プルミエ・クリュ モン・ド・ミリュー

真南向きで最も日照量が多い。強いミネラル感と、肉付きの良い味わい

プルミエ・クリュでも上位の誉れ高い銘醸畑

「モン・ド・ミリューを飲めばその年のシャブリの出来が分かる」と言われるように、最もシャブリらしいスタイル。古木が多く、太陽が良くあたる真南を向いています。日照量は多いものの、風が吹き抜けるため熱くなりすぎず、良質なブドウが収穫できます。味わいは強く凝縮したミネラル感があり、肉付きが良いスタイル。長熟にも向いているワイン。

シャブリに君臨する偉大なるグラン・クリュ

 世界的に名高い「シャブリ グラン・クリュ」はシャブリに君臨する偉大な畑。スラン川の右岸にのみ位置しており、ほとんど全てが南西向きの斜面に位置している103haほどの区画です。それぞれは非常に個性的な畑ですが、先人たちによって培われた叡智によって、グラン・クリュの偉大なるテロワールはより明確な姿を我々に見せてくれます。

 ラ・シャブリジェンヌでは7つのグラン・クリュのうち6つまでの収穫・醸造を手がけており、それぞれに違った個性が表現されています。

 

シャブリ グラン・クリュ レ・プルーズ

緩やかな斜面に位置する南西向きの畑。女性的で奥深いミネラル感

熟成のポテンシャルが非常に高く、長熟によって真価を発揮する
 
グラン・クリュの中では女性的なスタイルと言えるレ・プルーズ。少し緊張感のある酸味と奥深いミネラル感。キンメリジャン・テロワールを最もよく表現しているとも言われるように、石灰石を噛んでいるかのようなミネラル感が特徴的。スタイルとしては女性的で、圧倒的な熟成ポテンシャルを有する。長熟によって真価を発揮するワイン。 

  

シャブリ グラン・クリュ レ・クロ

最大にして最上級の畑。南西向き。力強く男性的なスタイル

比較的若いうちから真価を発揮するグラン・クリュ
 
グラン・クリュの中では男性的なレ・クロ。区画は7つあるグラン・クリュ中最大で、最も有名な畑でもあります。ラ・シャブリジェンヌが造るレ・クロは果実味が力強く、5~8年で真価を発揮してくるためこのワインのみ100%をオーク樽で仕込んでおり、一部新樽も使用しています。力強く、飲む喜びに溢れたワイン。

 

グラン・クリュ畑の地図 グラン・クリュ畑の地図

シャブリジェンヌを代表するグラン・クリュ「シャトー・グルヌイユ」

シャブリ グラン・クリュ シャトー・グルヌイユ

グラン・クリュの中心部に位置する最小の畑

グラン・クリュ全ての要素を含む圧倒的なスケール感。シャブリの真髄
 
南西向き。中性的で非常にユニークなスタイルといえる。近くを川が流れ、そこからカエルの鳴き声が聞こえるため「グルヌイユ=カエル」と名付けられたと言われています。グラン・クリュの中心部に位置し、全ての要素を兼ね備えた大きなスケール感が表現されるまさにシャブリの真髄といえるワイン。グラン・クリュ中最小の区画であり、最も希少価値の高いグラン・クリュ。9.8ha中、およそ8割をシャブリジェンヌが所有しており、グルヌイユといえばシャブリジェンヌとさえ言えるほどの代表作です。

グルヌイユの畑 グルヌイユの畑

シャブリで唯一「シャトー」を名乗る女王、「シャトー・グルヌイユ」

 シャブリ グラン・クリュは全部で7つありますが、その中で唯一、例外的に「シャトー」を名乗ることを許されているワインが存在します。それがラ・シャブリジェンヌの代表作「シャブリ グラン・クリュ シャトー・グルヌイユ」です。

 「シャトー」の名の通り、1930年代からの趣ある古い建物がグルヌイユの畑のふもとに存在しています。ラ・シャブリジェンヌはその伝説的なワインを造る権利を2003年に受け継ぐ幸運に恵まれました。以降、ラ・シャブリジェンヌではこの伝説的な白ワインをいかに本来のテロワールに純粋に、かつより素晴らしいシャブリとするか、あらゆる可能性を追求してきました。

 「シャトー・グルヌイユ」には人がなし得る最大限の手間がかけられています。畑での作業はブドウを最大限尊重することを徹底され、枝は経験豊かなスタッフによって慎重に選別され、プレスされたジュースはそれぞれ別々に仕込まれます。良質な澱とともに小さなタンク、そして伝統的なサイズのオーク樽で20ヶ月にもおよび醸造から熟成を経て造られます。

 味わいはまさに「シャブリの真髄」。ミネラル感の存在感は際立ち、かつ金細工のように繊細です。全ての要素は複雑性をもち、深みをたたえています。香りはフレッシュな果実や華やかな花、スパイス感。口に含むと、ワインは完璧な調和を奏でバランスに優れ、驚くほど純粋なエレガンスとフィネスに溢れています。そして信じられないほど長いミネラルを余韻に感じることができます。

シャブリの真髄 シャブリの真髄

シャブリで最も重要な生産者

■シャブリ好きの英国でトップシェアを誇るシャブリジェンヌ社
輸出市場でダントツの1位(2位である日本の約4倍!)というシャブリ好きの英国で、約25%というトップシェアを誇っています。

■有名レストランからも支持されるシャブリジェンヌ社のワイン
高品質、リーズナブルな価格、安定した供給量と3拍子揃ったシャブリジェンヌ社のワインは、ピエール・ガニェールやランブロワジー、ピックなど数々の有名レストランからも支持されています。

■Les meilleurs vins de France 2011
「シャブリで最も重要な生産者とも言え、フランス国内においてもトップクラスの生産者協同組合であり、マーケティング戦略、醸造技術のレベルが非常に高い。」と絶賛。

■LES GRAND GUIDE DES VINS DE FRANCE 2011
「シャブリ地区において、全生産量の1/4を占めるほどの協同組合。ラインナップも非常に多く、全てのアイテムにおいて、品質と価格のバランスが取れている。」と評価されています。

ワイナリー外観 ワイナリー外観